アリエル・ネットワーク株式会社(本社:東京都目黒区、代表取締役社長:小松宏行、以下 アリエル・ネットワーク)は、遠隔地のメンバーを含んだプロジェクトを円滑に運営・管理するためのソフトウェアである「アリエル・プロジェクトA」のTurbolinux 10 Desktop(*注)対応版を2004年5月28日よりアリエル・ネットワークのWebサイトよりダウンロード開始します。同ソフトウェアは15日間の試用期間中は製品版と同じ機能を使うことができ、その後製品ライセンスを購入することによりデータを保持して継続利用が可能です。
アリエル・プロジェクトAを使用することにより、Turbolinux、Windowsを問わずファイルやスケジュールなどの共有をすることができます。これにより、他部門や他社との情報共有方法を全く変えずに企業の一部門のみをTurbolinuxへ移行することが可能です。OSの移行にともなうデータの移行作業も簡単です。製品ライセンスは Turbolinux版、Windows版ともに共通で、1つのIDで同時に両OSにアリエル・プロジェクトAをインストールすれば2台のPCで全く同じ実行環境を持つことができます。つまり、Windowsで使用しているアリエル・プロジェクトAのユーザ証明書をもとに、Turbolinux上でアリエル・プロジェクトAをインストールするだけでアリエル・プロジェクトA上のファイルやスケジュールなどのすべてのデータ移行が完了します。必要に応じて、同様にWindows環境へ戻すことが可能です。
また、2004年6月2日~4日の間、東京ビッグサイトにおいて開催される日本最大級のLinuxイベント「LinuxWorld Expo/Tokyo2004」に出展されるターボリナックス株式会社のブースにおいて、アリエル・プロジェクトAを展示いたします。
本製品のリリースにあたって、ターボリナックス株式会社の代表取締役社長、矢野広一様より以下のコメントをいただいております。
「ターボリナックス株式会社は、アリエル・ネットワーク株式会社のTurbolinux 10 Desktop版アリエル・プロジェクトAのリリースを歓迎いたします。デスクトップ用途でのLinux採用が注目を集める中、社内外を問わずプロジェクト単位に文書やスケジュール、各タスクの進捗状況などの管理ができるTurbolinux版ソフトウェアのリリースは、オフィス業務におけるデスクトップ Linux普及には欠かせない要素となるものと考えております。
今後とも、ターボリナックスはビジネス/コンシューマー両分野におけるデスクトップLinuxの普及に努力してまいります。」
以上
(*注) Turbolinux 10 Desktopについて
Turbolinux 10 Desktopは、Windowsとの高い互換性を備え、既存Windowsとの共存を実現したブロードバンド時代の新しいデスクトップパソコン/ノートパソコン用オペレーティングシステムです。国産OSならではの完成された日本語環境、業界最高水準の商用ソフトウェア、さらに厳選されたオープンソースソフトにより、最強のオールインワン・デスク トップ環境を実現しました。Linux ならではの信頼性はもちろん、Windowsをターゲットとするウィルスの被害を受けない高い安全性を備えた、アジアで圧倒的シェアを誇るターボリナックスの自信作です。
http://www.turbolinux.co.jp/10d
ターボリナックス株式会社について
ターボリナックス(株)は、 各種CPUプラットフォームに対応するLinux OS製品を開発、提供しています。主要開発拠点を日本に構え、日本語や中国語などのダブル・バイト文字セット圏のために開発されたLinuxに定評がある Turbolinuxは、日本をはじめとするアジア市場で最も普及しているLinuxディストリビューションです。全社員の半数以上が開発・サポートエンジニアであり、日本語対応に留まらない製品開発ならびに充実したサポートを提供するとともに、Linux普及と技術レベル向上に貢献するために各種認定制度も実施しています。また、ビジネス市場での本格的なLinux導入を促進するため、パートナー企業との広範なアライアンスを推進しています。
アリエル・ネットワーク株式会社について
アリエル・ネットワーク株式会社は、空気のように意識せず使えるネットワーク・コンピューティングを実現させるべく、旧ロータス社や旧DEC社の5名の技術者により2001年4月11日に日本で設立されました。
ビジネスP2Pソリューションのリーダー企業として、これからのソフトウェアの新しい流れを提案、ビジネスP2Pソフトウェア製品の開発、販売およびサポートを行っています。
詳細はhttp://www.ariel-networks.com/をご覧ください。
(前回のコラムからの続き)
■大量の利用者を P2P ネットワークで支える
海外産のソフトであるにもかかわらず、かなり早くから日本語ページが作成されており、日本でも徐々に話題を呼びつつあります。
Skype の Web サイトのトップにダウンロード件数が掲載されていますが、 4月に1,000万件を突破し、 5月19日現在ですでに1,200万件を超えています。
先日お会いしたあるコンサルタントの方は、米国の会社と仕事をすることになった際、「これからの連絡は Skype でやるからすぐに入れてくれ」と言われたそうで、一部の業界では実務に浸透しつつあることが伺えます。
このダウンロード件数になっても、いまだに無料で広告も入れずに運営していけるのは、 P2P 技術によるところが大きいと言われています。
具体的には、自社開発の P2P ネットワーク「FastTrack」の技術を改良して、サーバー不要でユーザーを検索できるグローバルユーザーディレクトリを構築することで、事業者側の運営コストを最低限に押さえているようです。(通常のクライアント/サーバー型のインターネット電話サービスでは、利用が増えるとどうしても中心のサーバーの負荷が上がるため、設備コストがかさむことになります)
日本ではヘッドセットの普及率も低く、職場でヘッドセットをつけるのに抵抗感がありますから、 PC 型のインターネット電話はなかなか普及が難しそうなイメージがありますが、電話の通話収入が収益基盤になっている電話会社からすると、このような無料サービスの台頭は非常に脅威でしょう。
■注目される収益モデル
現在最も注目されているのは、 Skype がこの無料のインターネット電話サービスでどのような収益モデルを構築するのか、と言う点です。
実はこの Skype、無料と言うのも当然で、現在はまだβ版という扱いです。
3月には1,900万ドル規模の資金調達に成功しましたが、現在の収入はヘッドセットの販売手数料程度で、サービス自体からは収入が入るモデルになっていません。
そのため、今後の収益モデルに関してさまざまな憶測がされています。
正式版発表後も、基本の通話機能に関しては無料のままにすると言われていますが、正式版にはいくつかの有料機能が入ることが想定されます。
例えば、留守番電話機能のような付加サービスが有料オプションとして提供される可能性が高い、と言われています。
また、Skype から一般電話への通話機能も現在は提供されていませんが、経営陣は最優先事項の一つと述べており、相互接続という形で有料提供されることは確実でしょう。
4月には PocketSkype という名称で、 PocketPC で動作する PDA 版も発表しており、コードレス電話機のメーカーと共同で、 Skype と従来の電話の両方を利用できる電話機を開発中との話もあります。
いずれにしても、利用者間の通話は完全無料という Skype のようなインターネット電話、これまでの電話サービスの仕組みを大きく変える可能性があるのは確かです。
誰でも手軽に試せますので、百聞一見にしかず、ぜひインストールして試してみてはいかがでしょうか。
Skype のWeb サイト(日本語です):http://www.skype.com/home.ja.html
これまでの連載では、どちらかというと概念的な P2P 技術の可能性や要素について紹介してきましたが、今回からは、具体的な P2P アプリケーションや利用事例を取り上げていきたいと思います。
実際に開始されているサービスから、 P2P 技術で実現できると言われている新サービスまで、分かりやすい具体例を紹介していければ、と考えています。
今回ご紹介するのは、 Skype というインターネット電話サービスです。
■Skype の概要
Skype は、海外のファイル共有ソフトとして有名な KaZaA の開発者によって開発された、 P2P 型のインターネット電話ソフトです。(Yahoo!BB の BB フォンのような IP 電話は、普通の電話機で電話をするタイプのものですが、ここでいうインターネット電話ソフトとは、 PC にインストールして、PC から電話をかけるものを言います)
Skype は無料でインストールすることができるのはもちろん、同じソフトを使っている人となら誰とでも、無料で音声通話をすることができます。
もちろん、実際にはクライアント/サーバー型で似たようなサービスを提供している事業者は、他にもたくさんあります。
また、最近は MSN メッセンジャーや Yahoo! メッセンジャーにも、音声チャット機能がついています。 PC にソフトウェアをインストールして、ヘッドセットやマイクを利用して音声通話をするソフト、という意味では別に珍しくもなんともありません。
P2P 技術を使っている Skype は、他のソフトに比べて何か違うのでしょうか?
■Skypeの特徴
現状で、 Skype が他の既存インターネット電話ソフトに比べて特に優れている、と考えられるのは下記の3点です。
1.インターネット経由とは思えないすばらしい音質
Skype いわく、「一般電話よりもクリア」。実際にその音質はすばらしく、他のクライアント/サーバー型の音声チャットソフトは比較の対象にならないと言われるほどです。
2.NAT や FW などの利用環境を意識しない
利用者からすると一番嬉しいのはこの部分でしょうか。難しいネットワーク設定や環境調査とは無縁で、どんな環境でも簡単に始められます。一般的なインスタントメッセンジャーの音声チャット機能は、ここが難しい場合が多いですね。
3.現在は何もかも無料で広告もない
ビジネスモデルがないという点ではかなり物議をかもしていますが、現状の Skype はとにかく無料です。 BB フォンのような ISP が提供する IP 電話は、同じ ISP の利用者間でないと無料にはなりませんが、 Skype のようなインターネット電話は、 ISP が異なる利用者同士でももちろん無料で使うことができます。
また、一般的な無料インターネット電話は広告連動型が多いのですが、 Skype では広告もなく、純粋に電話機能を使うことができます。(次回のコラムに続く)