

国際線就航・ターミナルビルの増築など、アジアのハブ空港化に向けて大きく前進している羽田空港。その羽田空港の国内線ターミナルを運営しているのが、日本空港ビルデングだ。グループ会社は全16社にのぼり、ターミナルビルの建設・管理運営、事務室や店舗の賃貸、駐車場の運営、免税店などの物品販売やレストラン運営、機内食製造・販売、空港内での案内業務などを行っている。
従来、日本空港ビルデングは、各グループ会社がそれぞれ個別に情報システムを導入・運用し、グループ統一の情報共有環境を持たなかった。しかし、会社別・部門別の業務システムでは、事業拡大に柔軟に対応することは難しいと判断し、グループ力強化に向けたシステムの再構築を推進。グループ統一の情報共有システムとして、アリエル・エンタープライズを導入した。
グループ内情報共有の迅速化、コミュニケーション活性化に寄与
新たな情報共有システムとしてアリエル・エンタープライズを選んだ理由を、経営企画本部IT推進室 主幹代理の堀氏は次のように語る。
「選定にあたって、一部のグループ会社で既に利用していたシステムを拡張し、全グループで利用する案も検討しました。しかし、情報セキュリティを踏まえつつ、公開すべき情報は容易にグループ全社で共有できることや、画面レイアウトのカスタマイズ性の高さ、データベース構築のしやすさなど、必要としていた要件を全て備え、なおかつ圧倒的にメンテナンスがしやすいという点に大きな魅力を感じ、アリエル・エンタープライズに決めました。」
その選択は、結果的には正しかったという。アリエル・エンタープライズ導入により「グループをまたいだ情報共有が、格段に楽になりました」と、堀氏は語る。たとえば、人事発令や社内行事の告知、メディア掲載のお知らせなど、さまざまな情報をアリエル・エンタープライズに集約。グループ全社への周知が容易にできるようになった。関係会社のレストランが社員向けキャンペーンの告知を掲載するなど、活用の幅に広がりも出てきており、社内コミュニケーションの活性化にも一役買っている。「以前は、そういった場はありませんでした。」と堀氏。
また、規程集や申請フォーマットなどもアリエル・エンタープライズに集約した。従来は、出向社員が出向元の職務規程を閲覧できないなど、システムが分断されていることによる弊害が多々あったが、現在は、アクセス権をもつユーザーであれば、アリエル・エンタープライズ上で目当ての規定をいつでも閲覧することができる。申請フォーマットについても、管理先を統一することで申請がスムーズに行われるようになった。
「各社が発信したい情報を自由に載せることができたので、ユーザーの間でアリエル・エンタープライズの利用はスムーズに定着しました。受発注や在庫管理のシステムと比べてグループウェアは視聴率が高いシステムです。しかもアリエル・エンタープライズは情報の視認性が良いので、そういった部分を活かして今後は、売上の予実や日別の売上一覧など、日々さっと確認したい類の情報を、もっとポータルに集約していきたい」と堀氏は今後の展望を語る。
高い連携性とアクセスコントロール機能で、メンテナンスフリーと
管理体制の強化を両立
また、もう1つの課題であったメンテナンスの負荷も軽減された。APIを提供し、ERPや各種Webサービスとシームレスに連携することが可能であるアリエル・エンタープライズの特長を活かし、人事システムと連携。人事システム上のデータを修正すれば、それに応じてアリエル・エンタープライズの設定がすべて自動変更される仕組みを実現している。これにより、人事異動時に生じる設定ファイル変更などのメンテナンスの手間を皆無にすることができた。
「今は、メンテナンスフリーですね。当社グループは2010年10月に国際線オープンや国内線第2旅客ターミナルの拡張等の大きなイベントがあり、この関係で大規模な人事発令がありましたが、その際もアリエル・エンタープライズのメンテナンスに関してはノータッチで済みました。」(堀氏)
システムが分断されていたころは、各社の運用担当者がそれぞれでメンテナンスを行っていた。「組織改編や異動が多く、会社をまたがった辞令も多い」同社において、人事異動に伴う設定変更など、メンテナンスの負担は大きかったという。
更に、アリエル・エンタープライズのアクセス権限設定のフレキシビリティは、情報管理の強化にもつながった。異動や組織改編に応じて、アクセス権が自動的に変わるので、情報漏えいリスクを回避することができる。
リクエストバージョンアップを活用し、業務の現状にあわせてシステムを進化
日本空港ビルデングが積極的に活用しているのが、アリエル・エンタープライズのリクエストバージョンアップである。
「リクエストバージョンアップは、コンセプトとして非常にいいなと思いましたし、実際のバージョンアップのスピード感にも満足しています。細かい要件にも即座に対応していただける感じで、非常に評価しています。」と堀氏。リクエストバージョンアップで追加されたオプション機能を活用し、休日勤務のシフト情報管理の効率化を図るなど、実際の業務改善につなげている。
「お客様の声」や店舗運営の成功事例など、数字に表れない重要データを
蓄積・共有
今後は、お客様向けWebサイト「BIG BIRD」と連携し、同サイトに寄せられる「お客様の声」をグループ全社でリアルタイムに共有できるビジネスアプリケーションをアリエル・エンタープライズ上に構築することや、空港施設内の店舗運営に関する成功事例などを共有する場も構築することを検討している。
「売上など、数字で把握できるデータは他システムで集約できますが、数字に表れないけれど大切なデータもあります。そういった部分の共有にアリエル・エンタープライズを利用していきたいと思っています。」(堀氏)
様々なシステムと連携するだけにとどまらず、統一基盤上にビジネスアプリケーションを構築可能なアリエル・エンタープライズの開発プラットフォームを駆使することで、日本空港ビルデングにおける情報共有ネットワークは、ますます拡充し、日本の空を支える社員をサポートする。
