Link Knowledgeモバイル版にみる、携帯向けウェブサービスの可能性

 先週レビューをご紹介した名刺管理サービスLink Knowledgeですが、実は個人的に一番感動しているのがLink Knowledgeの携帯電話向け機能であるLink Knowledgeモバイル版です。

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 ウェブサイトでは、完全におまけ機能のように、機能一覧のページの一番下のところに軽く書いてあるだけなのですが、実はこれがなかなか良くできています。

 
 まず携帯電話でアクセスした際のトップページがこれ。

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 検索ボックスが一番トップに来ていて、極端に言うとイメージとしては名刺管理版グーグル。

 実際、携帯で名刺管理サービスにアクセスする時って、「あの人の電話番号なんだっけ?」とか「この会社の場所どこだっけ?」みたいなシーンですから、検索からスタートさせるのはとても自然な印象です。

 名前や会社名、メールアドレスを意識せずにそのまま検索ボックスに入力することで検索することができて、検索結果を選べば、下記のような名刺情報が表示されるという仕組みです。

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 携帯から見ているデータですから、当然のように電話番号から電話をしたり、メールアドレスからメールもできますし、地図データを選択してGoogleマップやNAVITMEの地図データを表示させることも可能。

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 当たり前のようですが、こういったデータ連係はPCよりも、携帯電話で対応してくれている方が、よりトラブルシューティングとして実用的ですね。

 さらに地味に便利なのが、名刺画像表示。

link_knowledge_mobile4.jpg

 個人的には、テキストデータだとどこで合ったか思い出せない人も、名刺のロゴを見ると記憶がつながったりするので、画像データは手放せません。
 入力されているデータが信用できないという人も、こうやって画像が確認できれば安心ですよね。
 

 で、個人的に、ここしばらくLink Knowledgeモバイル版を使っていて強く感じていたのが、こうしたウェブサービスの可能性。
 Link Knowledgeモバイル版では、いわゆる携帯電話のアドレス帳と違い、携帯電話自体に個人情報を保存していないことになります。

 当然、携帯電話の圏外であれば、Link Knowledge自体使えないわけですが、携帯電話が圏外の状況で、携帯電話のアドレス帳を調べるシーンというのはかなり限定的な気もします。

 その分、電話番号や住所などの個人情報は全てデータセンター側に保存されているわけで、携帯電話を紛失しても、サービスのパスワードさえ変えてしまえば個人情報を使われるリスクを避けることができるわけです。


 当然携帯電話の着信表示や、発信履歴に名前を表示したければ、携帯電話のアドレス帳を使わざるを得ませんが、滅多に携帯電話の電話機能を使わない人間からすると、アドレス帳をウェブサービス側に預けてしまって、紛失や端末故障のリスクを回避できるのは非常に安心感があります。

 さらに、ウェブサービスであれば、名刺データが私のように4000件近くあっても、要領の心配も無用ですし、検索もほとんど時間がかかりません。
 
 そもそも、クライアントソフトとウェブサービスの論争があったときに、メリットデメリットをあげた議論がいろいろとありましたが、端末能力を考えると、PCよりもさらにウェブサービスにデータを預けるメリットが分かりやすいのが携帯電話なんだと改めて感じます。 


 そう思って改めて考えてみると、携帯電話にはアドレス帳データ以外に、撮影した写真や動画データだとか、やり取りしたメールのデータだとか、バックアップや同期のとられていないデータがまだまだいろいろあるわけで。
 Link Knowledgeのような携帯電話向けサービスには、いろんなアプローチの可能性があるように思います。

 とはいえ、あまりそういったサービスが注目されている話も聞かないので、こういう風に考えるのはデータの紛失が死活問題なビジネスマンならではなのかもしれませんが・・・
 ちょっと、あらためて携帯電話向けウェブサービスを調べてみたいと思います。




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