Kyte (携帯電話と完璧に連携している動画配信サービス)
Kyteは、スイス出身のCEO Daniel Grafによって設立された動画配信サービスです。
Robert Scobleが動画配信に利用しているので以前から気になってはいたのですが、TechCrunchのjustin.tvの記事で、Ustream.tvやjustin.tvよりも利用者が多いサービスとして紹介されていたのでレビューしてみました。
Kyteは、UstreamやStickamのようにリアルタイムの動画配信が可能なライブ配信サービスなのですが、動画だけでなく、写真やスライドショーなど様々なコンテンツを配信するためのプラットフォームとなっているのが特徴です。
Produceボタンをクリックすると、下記のような画面が表示され、動画やスライドショーをドラッグして表示させることができたり、音楽を選択すると、最初からフリーで利用できる曲が大量に表示されたりと、なかなか凝った仕組みになっています。
TechCrunchの記事によると「Kyteをミュージシャン、マスコミ、携帯事業者向けプラットフォームにすべく照準を定めている」とのことで、下記のようなアーティストごとの独自のプレイヤーも作成したりすることができる模様。
音楽レーベルともしっかり提携をしており、正統派のビジネスモデルと言えそうです。
Seesmicのような突飛なアプローチも面白いですが、こういう地道なアプローチも順調に利用者を増やしていく上では重要という印象を受けるサービスです。
ちなみに、細かい機能も充実していて、たとえばEmbedをしようとするとYouTubeのようなタグが表示されるのですが、同時に右の画像のようにFacebookやMySpaceなどのサービスごとのボタンも表示されて、直接そのサービスにタグを投稿することができるようになっており、Twitterで紹介するためのボタンなんかも当たり前のように実装されています。
が、なんと言っても個人的に最大の特徴と感じているのはやはり携帯電話対応。
Robert Scobleがリアルタイムに携帯でライブショーをやっていたので非常に印象に残っているのですが、携帯電話で映像を見ることも、ライブ配信することもできる模様。
残念ながら日本の携帯電話では試すことができないので、その使い勝手のほどは分かりませんが、Robert Scobleのビデオポッドキャスティングなんかを見ている限りは評判は上々のようです。
日本は携帯先進国だと思っていましたが、やはりこのあたりに状況の変化が明らかに出てきている気もします。
回線速度は日本の方が速いと思うので、本来は日本からこういったサービスが出てきてほしいところではあるのですが、ブロードバンドがあっても動画共有サイトはやっぱりアメリカからでしたし、このあたりが実に残念なところです。
(ちなみにKyteには一応ドコモキャピタルが出資していたりもするようですが)
【Kyteの機能】
・ストリーミング配信機能
ウェブカムで撮影した動画をリアルタイムに配信することができる。
配信動画をアーカイブとして配信することができる
ストリーミングを見ているメンバーとチャットをすることができる
・動画アーカイブ機能
自分のチャネルに録画した動画を公開することができる
・ソーシャルネットワーク機能
他のチャネルを購読することができる
・その他
携帯電話で動画を閲覧することができる
【Kyteの概要】
運営:Kyte (San Francisco, California)
開始:2006年開始?
収益:広告?、有料オプション?
【Kyteの画面】
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関連タグ:ストリーミング , Kyte ,
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