閉鎖、買収、大手との提携。P2Pファイル共有サービスの悲喜こもごも
ここ一ヶ月ぐらいの間に、P2P技術を活用したファイル共有ソフトやサービスに様々な動きがありました。
まず、Napsterを作ったShawn Fanningが設立した会社として大いに注目されたSNOCAPが、先月音楽ストリーミングサイトのimeemによる買収を発表。
さらには今週に入り、Firefoxのファイル共有プラグインとして注目されたAllPeersが事業を閉鎖することを発表。
一方で、heatwaveさんがP2Pファイル転送サービスのPandoがNBCと提携したビデオの配信サービスを開始したことを紹介されていました。
3つのサービスは、P2P技術を活用したサービスではあるものの、ビジネスモデルやコンセプトは大きく異なり、やはり事業の継続はそういった一つ一つの選択やタイミングが大きく影響してくるというのを改めて考えさせられます。
特に興味深いのが、SNOCAPのようなもともとコンテンツデリバリーを対象としていてスタートしたサービスが、結果的に事業閉鎖寸前の買収という選択肢を選ばざるを得なかったのに対し、個人や企業向けのファイル転送サービスとしてスタートしたPandoが、いつの間にかSNOCAPが目指していたはずの大容量コンテンツの配信に進出し、着実に存在感を増している点。
同じところに到達する上でも、近道を選択するか、遠回りを選択するのか。
なかなか考えさせられる事例です。
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関連タグ:AllPeers , Pando ,
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