Google Gears (ウェブアプリをオフラインで利用可能に)
Google GearsはGoogleが提供するオフラインアプリ開発のためのプラットフォームです。
ちょっと周回遅れ気味ですが、レビューしてみました。
ウェブサービスが普及する過程で、オフライン機能の必要性というのは良く言われる話です。
特に自宅でウェブサーフィンをする程度の個人利用ならまだしも、企業で業務に使うとなるとノートPCを持ち運んだり、地下で使ったり、仮にサーバーが落ちていても使いたい等、必ず大きな要望があるはず。
すでにZimbraのZimbra DesktopやSocialtextのオフライン編集機能をはじめ、多くの企業向けウェブサービス事業者はオフラインアプリの展開を模索し始めていましたし、今回のGoogleの展開もある意味当たり前と言えるでしょう。
サイボウズ・ラボの奥さんなんかは、「オフライン処理なんてのは Google にとっては自らの「弱みを消す」ような消極的なアプローチにすぎない」と一刀両断してますが、まぁ、確かに全てをオンラインにしようと言うGoogleらしいアプローチに比べると、とりあえずオフラインアプリに流れるのは普通すぎるかもしれませんね。
そういう意味では、Googleも当たり前のことを当たり前のようにやってくる会社になってきているわけで、別の意味で抜け目の無い会社になってきていると言えるのかも知れません。
個人的にはGoogleにはGoogleデスクトップがあるので、あれを中心にオフライン展開をしていくのかと思っていたのですが、Googleはクローズドに自分のソフト上にやっていくよりは、もっと広い視野でアプリのプラットフォーム自体を提供すると言うスタンスでいくようですね。
このあたりのアプローチは、さすがGoogleというところでしょうか。
ちなみに、うちの会社では何故かプロキシ経由でのソフトウェアのダウンロードに失敗したのと、現状はオンラインモードとオフラインモードの切り替えが結構面倒そうなのが気になるところですが、まぁそのうち改善していくことでしょう。
現状、Google Gearsに対応しているアプリケーションは、Google Readerのみということですが、Google Calendarをはじめ、Google DocsやGmailなど、Google Appsのアプリが一通りオフライン対応するのが時間の問題なのは明白。
CalgooやGcal.WinのようなGoogleカレンダーのオフライン利用だけを売り物にしていたアプリにはつらいニュースかもしれません。(利用者にとっては選択肢が増えていいことですが)
いずれにせよ、今後は関連する分野のクライアントソフトもウェブサービスも、オンライン・オフラインの両方の対応方針を明確にしていかざるを得なくなりそうです。
【Google Gearsの概要】
運営:Google
開始:2007.5.31
収益源:特に無し?
【Google Gearsを使ったGoogle Readerの同期イメージ】
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関連タグ:Google , Google Gears ,
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