オンラインデスクトップの「全部自社でやる」というアプローチの難しさ

 先日オンラインデスクトップ「StartForce」日本語版が8月29日終了という記事を見たので、あらためてオンラインデスクトップサービス市場がどういう展開になっているか軽く調べてみました。

 今回のStartForce日本語版の終了というのは、日本で運営されていたサービスは終了するものの、米国のサービスが日本語対応する形になるようなので、どちらかというと運営主体だったフュージョン・ネットワークサービスがサービスから手を引いて、グローバル提供の形になるという話のようです。
 
web_desktop_startforce.png

 そういう意味ではサービス撤退と言うよりは、運営主体が変わるだけではあるのですが、やはりいろいろ調べてみるとオンラインデスクトップ自体はサービス開始当初の注目度をピークとして利用者の伸びが止まっているような印象を受けます。



 そもそも、Googleトレンドで見てみると、eyeOSはグラフが表示されるのですがYouOSStartForceについてはデータ不足でグラフが表示されません。
 AOLに買収されたgoowyですら、サービス自体は横ばいに推移しているようです。

web_desktop1.png
 
 昨年、「真のウェブOSとなるのは、ウェブデスクトップではなくスタートページかも : ワークスタイル・メモ」という記事を書いたことがありますが、実際にパーソナライズドページ系のNetvibesと比較してみると、その差は明白。

web_desktop2.png

 Netvibesですら、iGoogleやMyYahooには差をつけられているようですから、ウェブデスクトップの業界での存在感はかなり小さいというのが現状のようです。

 更にサービスとしては後発になる、フィードアグリゲータのFriendFeedにも大きな差をつけられているのも注目点。

 もちろん、サービスの特性が違いますから単純比較はできませんが、やはり一つのウェブサービス単体でPCのデスクトップを再現しようというアプローチは難しいというのが現状で、どちらかというとウェブ上に存在するサービスのデータやフィードを上手くまとめて見せてあげるサービスの方が利用者は増やしやすいというイメージが見えてくる気がします。




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