今週は、個人的に抱えていた複数のプロジェクトのピークが重なってしまって、すっかりブログの更新ができなかったのですが、これだけは取り上げないわけにいかないというニュースが、やはりGoogleのOpenSocialの発表のニュースでしょう。
OpenSocialとは「複数のソーシャルネットワークにアクセスできる初めての共通API」とのこと。
このAPIを活用することで手軽にウェブサービス同士を統合したり、人のつながりを流用したりと言うことができることを目指しているようです。

一気にニュースサイトやブログで話題になっているので、全てを追えてはいないのですが、関連記事をGoodpicの金子さんがまとめてましたので、こちらをどうぞ。
Open Social : ソーシャルネットワークを、どのウェブサイトにも:Goodpic
実際のGoogleの思惑は別として、OpenSocialの発表のタイミングがが、Facebookが独占的広告と投資に関してMicrosoftと提携したばかりということもあり、やはりGoogleによるFacebook対抗策というメッセージはやはり強くなりますね。
まぁ、基本的にはどの事業者でも使えるオープンなAPIということなので、Facebookも今後参加する可能性は十分あると思いますが、Googleとしては、他のSNSをOpenSocialによってつなげて活性化することで、現在のFacebookの圧倒的な勢いをそぐことができれば、十分戦略的にも意義のある取り組みとはいえそうです。
もちろん、純粋に技術的にはこういった仕組みは利用者からも開発者からも待たれていた概念ですから、今後このインフラを使った連携が次々に出てくるのは間違いなさそうです。

ちなみに、OpenSocial発表当初のTechCrunchに掲載されているリリースには、hi5、LinkedIn、Ning、iLike、Slideというどちらかというと結構地味なメンバーしか掲載されていなかったようなのですが、実際にはSalesforce.com, Six Apartといったその道のトップベンダーやPlaxo, imeemといったウェブサービス事業者まで複数に参加していることが判明。
さらには大手SNSのMyspaceも参加を表明したり、Beboも参加を表明したり、ということで、もうこれは勝負ありという感じですね。
勝ち馬に乗る動きと見る向きもあるかもしれませんが、なんにしても非常に注目度が高いことが伺えます。
また、日本においてさらに大きいのはmixiがOpenSocialに参加を表明したという点でしょう。

mixiはこれまであまりAPIも積極的に公開しておらず、facebookよりもはるかにクローズドなSNSの代表という印象もありましたが、ここにきて少しずつスタンスを変えてきているようです。
ちょうど今日ははてながOpenID対応を発表していましたが、はてなもOpenSocialに何らか対応するのは時間の問題でしょうね。
これによって日本のウェブサービス開発者にとっても、面白いチャレンジができるプラットフォームが広がるきっかけになると良いなと思います。
ある友人は、「歴史を見ればクローズドなものはオープンなものに必ず敗れる」と発言していましたが、はたしてOpenSocialがその流れの一つになるのか、注目したいと思います。