2008年9月24日

Oracle Sales CRMに見る、本気のEnterprise2.0アプリの可能性

 先日、Oracleさんが開催された「Sales Prospector」のブロガー向け説明会にご招待頂きました。
 Sales Prospectorというのは、Oracleがあらたに提唱するSocial CRMの一ラインアップになるようです。

socialcrm.png

 Oracleというと、大企業向けのデータベースの会社というぐらいの印象で、正直あまり私自身も普段はウォッチしていないのですが、今回は「SaaS、Social NetworkやiPhoneを活用した、ビジネスアプリケーションに関するブロガー向け説明会」ということでご紹介いただいて、ちょっと気になったので参加してみました。

 今回説明があったのは、Oracleが買収したSiebelのCRMアプリケーションを中心とした新しいサービスやiPhoneアプリリリースの話。
 さすがエンタープライズ向け製品だけあって、話がややこしくて私自身も正直完璧には理解できていないので、詳細についてはこちらのEnterprise Watchさんの記事をみて頂くとして。

 個人的に気になったのは、今回プレゼンされたOracleのアプリケーションの作り込みの完成度の高さでした。

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2008年9月16日

ノートン・インターネットセキュリティ2009に期待するセキュリティソフトが存在を感じさせない時代

norton20091.png 先日、ノートン・ブロガーズミーティングに参加させていただきました。

 このイベントは、AMNでも告知にご協力させていただいたのですが、最近セキュリティソフトの調子が悪いのもあり、一参加者として申し込んでみました。
(私が当選したせいで抽選に漏れてしまった方すいません。)

 ちなみに、ワークスタイル・メモでは、セキュリティソフトの話はほとんど取り上げていません。
 なぜなら、セキュリティソフトは仕事の生産性を上げてくれるとか、仕事のやり方を変えてくれるとか言うソフトではなく、どちらかというとPCを重くするソフトという印象がどうしてもあるからです。

 そう言う意味で今回のノートンインターネットセキュリティ2009で気になったのが、軽さ。

norton_zero_gravity.JPG 

 ブロガーイベントの事前告知でも、「ゼロインパクト」を歌っていましたが、その謳い文句にあうほどの軽さを実現しているのかどうか、本当にPCのパフォーマンスのゼロインパクトを達成しているのかどうか、が最大の興味対象です。


 で、当日のプレゼンで強調されていたのが、他社と比較した際での様々な動作速度の速さ。
 起動時間から、メモリー利用量、スキャン速度や通常動作時のシステムへの負荷まで、少なくとも他社製品の現在のラインアップに比べると最速・最軽量を誇っているそうです。

norton20092.jpg

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2008年9月 8日

Rejaw (マイクロブログとリアルタイムチャットの組み合わせ)

rejaw1.png Rejawは、Infoteria USAが先月開始したウェブサービスです。
 ちょっと気になったのでレビューしてみました。

 Rejawは一見した印象では、TwitterJaikuなどのマイクロブログの一種ということしか分からないのですが、サイトのトップページに「Mini-blog + Chat = Fun」と書かれているように、マイクロブログにリアルタイムチャットの要素を組み合わせたのが特徴と言えるサービスです。
 
 Twitterでは1つ1つの投稿は、文字通りTwitter(つぶやき)扱いなのですが、Rejawにおいては書き込みはShout(叫び)と位置づけられており、他の人にコメントをしてもらう前提。
(その代わりWhisper(ささやき)という機能が、Twitterのメッセージのような感じでプライベートな扱いの投稿機能になっているようです。)

 Twitter上においては、他の人と直接対話するには@でメッセージを書くぐらいしか手段がありませんが、Rejawにおいては1つ1つの発言が掲示板となっていくので、1つのテーマで盛り上がるには向いているということが言えそうです。

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2008年8月26日

StumbleUpon(ぶらぶらとサイトを探し回れる出会い系ブックマーク)

stumbleupon.png StumbleUponは米国では非常に有名なソーシャルブックマークサービスです。
 昨年5月に、eBayに7500万ドルで買収されたことでも話題になりましたが、ちゃんとレビューしていなかったので今更ながらレビューしてみました。

 StumbleUponとは英語で偶然見つけると言う意味の言葉なのですが、StumbleUponを一言で表現すると、面白いサイトやページに出会うための出会い系ブックマークサービスという感じでしょうか。
 ブラウザにStumbleUponツールバーを導入し、StumbleUponボタンをポチポチすることでサイトを見て回るというのが基本操作になります。

 で、その巡回中にそれぞれのサイトを気に入ったか、気に入らないかをツールバー上で選択することで、一般的なソーシャルブックマークサービス同様、気に入ったサイトの一覧をオンライン上に保存することができるという仕組みです。

 システムのイメージとしては、専用ブックマークを使うソーシャルブックマークサービスと言っても良いでしょう。


 ただ、何と言ってもStumbleUponが秀逸なのは、その個別の選択を元にその後のサイト表示を調整してくれる(らしい)点。
 StumbleUponボタンをポチポチしながら、それぞれのサイトを評価していくと、さらに自分に合ったサイトをどんどん紹介してくれるので、いつまでもボタンをポチポチし続けてしまうと言う非常に中毒性の高いサービスになっているわけです。

 なにしろ登録ユーザー数はすでに世界で500万人、StumbleUponボタンが押された回数も今年4月には累計50億回を超えていると言うから凄いです。

stumbleupon2.png

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2008年8月22日

9月25~26日開催のCOMPANY FORUM2008のご紹介

ariel_enterprise.png ワークスアプリケーションズ主催のCOMPANY FORUM2008が9月25日26日に開催されます。 

 アリエル・ネットワークからは社長の小松が、25日26日ともに17時から『2015年問題 デジタルネイティブに直面する大手企業』をテーマに講演を行いますので、ご都合がよろしい方は、是非ご参加下さい。
 
 講演ではアリエル・エンタープライズの事例紹介やデモンストレーションも、実施する予定です。

COMPANY Forum 2008での講演内容の詳細はこちら


 ちなみに、COMPANY FORUM2008では、経営危機に瀕していたIBMを見事によみがえらせたことで有名なルイス・ガースナー氏とワークスアプリケーションズの牧野CEOや阿部COOの対談のビデオセッションが基調講演として実施されるそうですので、こちらも是非ご覧下さい。

company_forum2008.png

2008年8月21日

Soocial (複数のアドレス帳を同期できるコンタクト情報管理サービス)

soocial1.png Soocialは、コンタクト情報にフォーカスしているオランダ発のウェブサービスです。
 ベータアカウントがいつの間にか届いていたのでレビューしてみました。

 Soocialが提供しているのはアドレス帳の同期サービスです。
 似たようなことを行っていた事業者としてはPlaxoがあげられると思いますが、PlaxoがPulseのような機能を提供して、FriendFeedのようなフィードアグリゲータ機能にも展開しているのと反対に、Soocialはとにかくコンタクト情報を同期することにフォーカスしているようです。

 ログインして表示されるのは、とにかくシンプルなコンタクト管理画面。
 そこに、現在は下記の4種類のコンタクト情報を同期することが可能になっています。

soocial3.png

 先日紹介したXobniのようにコンタクト情報で何かを見せようとか、人間関係を解析しようとかそういったアプローチは一切無く、とにかくシンプルです。

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2008年8月13日

オンラインデスクトップの「全部自社でやる」というアプローチの難しさ

 先日オンラインデスクトップ「StartForce」日本語版が8月29日終了という記事を見たので、あらためてオンラインデスクトップサービス市場がどういう展開になっているか軽く調べてみました。

 今回のStartForce日本語版の終了というのは、日本で運営されていたサービスは終了するものの、米国のサービスが日本語対応する形になるようなので、どちらかというと運営主体だったフュージョン・ネットワークサービスがサービスから手を引いて、グローバル提供の形になるという話のようです。
 
web_desktop_startforce.png

 そういう意味ではサービス撤退と言うよりは、運営主体が変わるだけではあるのですが、やはりいろいろ調べてみるとオンラインデスクトップ自体はサービス開始当初の注目度をピークとして利用者の伸びが止まっているような印象を受けます。


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2008年8月 8日

Infinity Ventures Summit 2008 FallのLaunchPad の募集が開始

 先日、IVS 2008 SpringのLAUNCHPADの様子をこちらのブログでも一通りご紹介しましたが、Infinity Ventures Summitの2008 秋開催の概要が確定し、LaunchPadの募集が開始されたようです

 個人・企業の所属は問わず、「インターネット、モバイル、ソフトウエア、デジタルコンテンツ、コンシューマーエレクトニクス(PDA、ロボット含む)の製品・サービスなどネット・IT全般を対象」としているとのことですので、サービスに自信はあるんだけどなかなか認知がしてもらえなくて悔しい思いをされている方や、IVSに参加されているようなベンチャー企業経営者やベンチャーキャピタリストにアピールしたいという方は、是非申し込んでみてはいかがでしょうか。

 開催は11月中旬ですので先の話になりますが、LaunchPadの募集自体は8月1日―10月17日の期間になるようですので、お申し込みはお早めにどうぞ。

LaunchPad申込の詳細はこちら
 
IVS LAUNCHPAD 2008 Springのプレゼン一覧はこちら
ivs_2008s.png

2008年8月 7日

Salesforce (SaaSの代名詞となったCRMプラットフォーム)

salesforce1.png Salesforceは、おそらく業界の方で知らない人はいないだろうと思われるウェブサービスです。
 AMNでしばらく使ってみているので、レビューを書いておきたいと思います。

 Salesforceについては、初期の頃は主にSFA(セールスフォースオートメーション)という営業プロセス自動化サービスとしての認識だったと記憶していますが、最近はウェブサイトの記述にしてもどちらかというとCRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)という顧客管理システムの側面を強調した展開をしているようですね。


 ただ、やはりSalesforceというと、SaaS(Software as a Service)の代名詞としての活躍の方が印象的でしょう。
 ASP型で企業向けにサービスを提供するという試みはインターネットの初期から様々な企業が取り組んでいた分野が、最初の大成功を収めたのがこのSalesforce。
 現在は実に顧客数は40000社を超えるというからすごいです。

 サービスを使ってみた印象としては、正直な話ユーザーインターフェース自体は、想像以上に地味というのが率直な感想です。
 いわゆるWeb2.0系のウェブサービス的な派手さはありませんし、一見するとどこにでもありそうな企業向けウェブシステムという感じ。

 操作についても、いわゆるWeb1.0的なページ切り替えを前提とした操作が基本にはなっているのですが、オプションを設定することでちょっとした項目の直接編集やドラッグ&ドロップが可能といった、操作性の改善も取り組んでいるようです。
 まぁ、このあたりは既存利用者の利便性を考えると劇的に変えることも難しいというところなのでしょうか。


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2008年8月 1日

ライブ動画配信サービスのトッププレイヤーはどこになるのか

 このブログでも、UstreamStickamを始めとして、いくつかレビューを行ってきたライブ動画配信サービスですが、TechCrunchによると利用者の登録数ではかなり明暗が分かれて来始めているようです。

 他のライバルを引き離しにかかっているのは、justin.tv
 Google Trendsで比較してみるとこんな感じです。

stickam_graph1.png

 ブログにエンベッドされたビデオの再生回数は対象になっていないと思うので、厳密なサイトの盛り上がり度ではないのですが、グラフの傾きを見る限り優劣は明らかな印象です。

 justin.tvの日本での知名度は低いですが、もともとアメリカでライブ動画ブームのきっかけとなったサービス。
 まぁ、当然と言えば当然の結果なのかもしれませんが、実際に利用者向けにライブ配信サービスを公開したのは、上記の4事業者の中でも後発なので、どういう経緯でこういった差が出てきたのかというのは気になるところです。

 サイトの雰囲気を軽く眺める限りは、justin.tvはカジュアルなエンタメ系の配信が多いようなので、やはり人数を集めるにはそれが重要ということなのかもしれません。

 
 ちなみに参考までに日本だけでやってみるとこんな感じ。

stickam_graph2.png

 ネット系のコミュニティではUstreamの方が知名度がある印象もあったのですが、さすがに日本企業が運営していることもあり、Stickam.jpがUstreamに大差をつけているようです。

 Google Trendsでこの数字と言うことは、Google Trendsの測定対象外の利用者の傾向を考えると、想像以上にStickam.jpの方が一般的な知名度はUstreamよりあるということなのかもしれませんね。

 ちなみに、Justin.tvが顔を出してきているのは、サイトが日本語対応しているのも影響しているのかなと思えます。(まぁ、現在はひどい日本語ではあるのですが) 
 そういう意味では、Ustreamの日本語対応も一つのポイントになるのかもしれません。

 何にしても、この業界の傾向もこの半年~1年で見えてきそうな雰囲気です。

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