アリエル・ネットワークでは、プロジェクトAやマルチスケジューラなどのビジネスツールの裏側でP2P技術を活用しています。

そのため、これまでブログに関しても、P2Pに関する話題はこちらのP2Pビジネスブログに、ウェブツールやビジネス向けのシステムに関する話題は、ワークスタイル・メモにと書き分けてきました。

ただ、近年はWindows Vistaや、Pando等のファイル転送ツールに見られるようにビジネスツールの裏側にP2P技術が取り込まれるケースも増えてきている上に、スカイプのようなP2P技術をベースにしたツールもますますP2Pの枠を超えてサーバー技術との融合が進んできており、二つの分野を切り分ける必要性も減ってきたことから、二つのブログの統合を行うことにしました。

今後は、ワークスタイル・メモで引き続きP2P技術を活用したツールもチェックしていく予定ですので、P2Pビジネスブログを購読されていた方は、ワークスタイル・メモを購読いただければ幸いです。 


  なお、P2P関連ニュースをチェックしたいという方は下記の二つのブログがお勧めです。

P2P  today ダブルスラッシュ
P2Pとかその辺のお話

  今後ともアリエル・ネットワークをよろしくお願いします。

venice_logo.png Skypeの創業者が始めたP2Pの動画配信サービスとして注目されているVenice Projectですが、徐々にその全貌が明らかになってきました。

 TechCrunchやGizmodoなどアメリカの有力ブログがこぞって、サービスの概要を紹介し始めています。(NDA違反ではないかという指摘もあるようですが)  

 日本語記事も出ているのでそちらをどうぞ

TechCrunch Japanese:Venice Projectの詳細と画面イメージ

「TheVeniceProjectのベータ版ユーザーからの続報が届きはじめた。この新オンラインTVともIPTVともいうべきプロジェクトの噂は、10月に噂が立ちはじめて以来カバーしてきた。」

P2Pビデオストリーミング「Venice Project」はYouTubeに勝てるのか? : Gizmodo Japan(ギズモード・ジャパン)

「KazaAとSkypeの生みの親、P2P世界の神、JanusとNiklasが、動画プロジェクトを準備しています。
その名は「Venice Project」。P2Pのビデオストリーミングサービスです。創業者の過去の実績と、このVenice Projectの出来を見る限りは、もしかすると、このVenice ProjectはYouTubeに対する重大な脅威となりうるかもしれません。ちょうどKazaAが音楽ファイル共有に、そしてSkypeが電話の世界にとって脅威となったように。」

 iPodに対抗する端末としてMicrosoftから発売されたZuneですが、最近VistaでもP2P技術に注力しているMicrosoftらしくZuneの利用者同士で音楽や写真を直接やり取りする機能がついています。

 要はWindows Live Messengerのフォルダ共有機能なんかを端末で実現しているイメージというところでしょうか。

 実際の試用レポートがASCII24に掲載されていますのでリンクしておきます。


【フォトレビュー】自慢の音楽や写真を、P2Pでズズーンと飛ばそう!

「落札から2週間のときを経て“ebay store”から、ようやく筆者の『Zune』が届いた。インターネットで情報は、ほぼリアルタイムに届くご時世だが、物流に関してはやはり距離感を感じる。」

bittorrent_logo.gif BitTorrentがBitTorrentクライアントのμTorrentを買収したそうです。
   
 本家BitTorrentよりも他社の方がユーザーベースが大きいと言うのもなかなか不思議な状況ですが、そのサービスをこれまた本家が買収すると言うのも興味深い現象です。

 ちなみにBitTorrentのCEOのBram Cohenが会社を追われるのではないかというのは、単なる噂話だったようですね。


BitTorrentがP2Pクライアント「μTorrent」を買収

「 P2Pコンテンツ配信プラットフォームの米BitTorrentは7日、著名なBitTorrentクライアントである「μTorrent」を開発しているμTorrentAB社を買収したことを発表した。買収条件の詳細は公開されていない。
 BitTorrentは開発元ではあるが、BitTorrentプロトコルを使用したクライアントの分野では、μTorrentなど他社の方が大きいユーザーベースを確保している。」

 メディア・パブによるとインターネットトラフィックの60%はP2P(おそらくはファイル交換ソフト)によるトラフィックだと言うデータが報告されていたそうです。

 データ自体は2004年のものなので、現在でどうなっているのかは良く分かりませんが、トラフィックの主流の推移が分かって面白いデータになっています。
 (そういえば、昔もどこかで同じデータを目にした気もしますが・・・既出だったらすいません)


メディア・パブ: インターネットデータの大半はP2Pトラフィックである

「Morgan Stanleyのサイトに,2006 Web 2.0 Summit でMary Meeker によって公開された資料“State of the Internet Presentation ”(41 pages)がアップされている。 Read/WriteWebの紹介で知った資料だが,とてもおもしろく役に立つ。

 その資料で最も目を引いたのが,Peer-to-Peer (P2P)トラフィックが2004年時点で,インターネット・トラフィックの60%も占めているという統計データである。 このデータのソースはCacheLogoc Researchのレポートである。下図は,そのレポートで示されていたグラフである。 」

bittorrent_logo.gif TechCrunchによると、ビットトレントの開発者Bram Cohenが自らの会社を去ることになるようです。

 もともとビットトレントはBram Cohenが一人で開発を始めて世界中に広まったアプリケーションなのですが、大規模な資金調達を行い本格的に企業として経営されるようになる中、Bram Cohenがつまらなくなってきたのか、それとも体よく追い出される羽目になったのか気になるところです。

 それにしてもビットトレント利用者が世界に7000万と言われると言うのはすごいですね。
 Bram Cohenの今後にも注目したいです。


TechCrunch Japanese BitTorrent、$25Mを調達、Bram Cohenは過去の人に

「今日(米国時間11/29)、Om Malikは「BitTorrent」の資金調達とCEOのBram Cohenの失脚をめぐる噂について記事を投稿した。われわれは独自の調査を行い、複数の情報源とリークされた文書に基づいて、だいたい正確と思われる事実を探り出した。それによると、BitTorrent はAccel Partners、および以前にも資金を調達した Doll Capital Management からシリーズBのラウンドで$25M(2500万ドル)を調達、現在までに調達された資金の総額は$34M(3400万ドル)に上った。また BitTorrentプロトコルを開発したCEO Bram Cohenは間違いなく会社を去る。」

bittorrent_logo.gif 5月にワーナーと提携して話題になったビットトレントですが、2007年2月からそれ以外の複数の大手映画会社とも提携し、映画やテレビ番組を配信するビデオストアを開始するようです。

 記事にも書かれているように、動画の配信サービスと言うのはこれからAppleを初め多くの企業がしのぎを削る戦場になるはずで、その中でビットトレントのP2P技術によるダウンロードコストの低減、ダウンロード速度が速いという特徴だけでは、利用者の人気を集めることはなかなか難しい気もします。

 ラインアップを他社並みに揃え、使い勝手もどれだけ良く出来るかが課題になりそうです。


PtoPソフトのビットトレント、複数の大手映画会社と提携 - CNET Japan

「PtoP技術を提供するBitTorrentが、映画やテレビ番組を配信開始する契約を大手エンターテインメント企業から獲得したことを米国時間11月29日にも発表する予定だ。配信開始は来春を予定している。
 BitTorrentは2007年2月より、Paramount Pictures、Lionsgate、20th Century Foxなどのハリウッドの映画会社が制作した映画や、MTV Networksのテレビ番組をダウンロード提供するビデオストアを運営開始する予定だ。BitTorrentは2006年5月にも、Warner Bros. Entertainmentとの間で同様の契約が成立したことを発表していた。」

 「P2Pとかその辺のお話」というブログに、:RED HERRINGの「Can P2P Really Go Legit?」という記事の訳が掲載されています。
 
 このブログでも紹介してきたように、P2Pファイル交換ネットワーク事業者自体は合法化への道を着実に歩んできていますが、この記事で紹介されているように実はそれによって成功した事業者というのは、ほとんどいません。
 実際、iTunesストアやYouTubeのように、誰でも使えるレベルになって初めてお金が落ちるという考え方もあり、単純に今までの無料だから人気があったソフトウェアを有料にするというアプローチはうまくいかないでしょう。

 Yahoo動画は実はP2Pだったという記事もありましたが、そう考えるとiTunesストアやYouTubeのようにサーバー型のアプローチで人気を誇っているサイトが、裏側の仕組みでP2Pを導入してコストを下げていくというアプローチのほうが現実的なのかもしれません。


P2Pとかその辺のお話: P2Pは本当に合法化へ向かうのか?

「レコードレーベルは訴訟に持ち込むことができるし、和解をすることもできる。しかし、P2Pマウスを追いかけている猫は、ネコ科がついていけないほどに賢いげっ歯類が素早く増えていることを理解した。」

vista_logo.gif ZDNetにWindows VistaのP2P機能の一つである「People Near Me」を使った「Windows Meeting Space」についての記事が掲載されていました。

 これにより、会議参加者に資料を配布したり、デスクトップやアプリケーションを会議参加者と共有したりということが手軽に実現できるようです。

 もちろんWindows Vistaユーザーしか利用できませんが、どんな感じになるのか楽しみです。


Windows Vistaの「Windows Meeting Space」活用のために知っておくべき10のこと - ZDNet Japan

「「Windows Meeting Space(WMS)」はWindows Vistaに組み込まれることになる新たなアプリケーションであり、最大10人までのユーザーがデスクトップ、アプリケーション、ファイル、プレゼンテーションを共有でき、個人的なメモのやり取りをネットワーク経由で簡単に行えるようにもなっている。WMSの特徴や機能のポイントを以下に挙げてみたい。」

pando_logo.gif TechCrunchにPandoというBitTorrentの技術を活用したファイル転送サービスについての記事が掲載されていました。

 私のチェック不足か、初めてサービス名を聞いた気がするのですが、なんでもすでにダウンロードは150万を超えているというからすごいです。
 双方にクライアントソフトをインストール必要があるため、宅ファイル便ほど楽に利用することはできませんが、大容量のファイルをやり取りするには便利そうです。


TechCrunch Japanese アーカイブ » Pando、メールによるファイル共有を越えたサービスを実現

「ニューヨークに拠点を置くPandoはP2Pファイル共有サービスの一群に差を開きつつある。これら一連のサービスについては8月後半にレビューを書いた。クライアントソフトウェアのダウンロードは150万を超え、一日あたりユーザー間で 20TBにのぼるデータがやり取りされるという。」

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