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2009年5月25日

IVS LAUNCHPAD 2009 Springの結果が発表されたようです。

 以前にもこのブログで紹介してきたInfinity Ventures Summit(IVS)のIVS LAUNCHPAD">Launchpad。
 今回のIVS 2009 Springには残念ながら仕事の関係で参加できなかったので、動画のレポートができないのですが、Launchpadの結果が発表されたのでご紹介しておきます。

IVSのLaunch Pad、ベンチャー企業12社がしのぎを削ったデモ大会の勝者は?:ニュース - CNET Japan

 今回の参加企業12社の中から見事1位になったのは、モーションポートレートという会社だったようです。

motionportrait.png

 一枚の人物写真から、自動的に3次元モデルを作り出す技術を持っている会社のようです。
 サイトの右上の人の顔の周りでマウスのカーソルを動かしてみれば、そのすごさの片鱗を垣間見ることができます。

 なお、1位~5位は以下の通り。

1位:モーションポートレー:モーションポートレート株式会社

2位:デクワス:サイジニア株式会社

2位:vizoo:フィルモアアドバイザリー株式会社

4位:Cerevoカメラ:株式会社Cerevo

5位:アメーバピグ:株式会社サイバーエージェント

 
 どのサービスもなかなか面白そうなサービスですね。
 機会を作って使ってみたいと思います。

 なお、IVSの公式サイトもできあがってLaunchpadへの参加申込もできるようになったようなので、興味がある方は是非申し込んでみてはどうでしょうか。
 イベント自体は完全招待制ですから、誰か知り合いがいない人は参加するのは難しいのですが、Launchpadで選ばれれば知り合いがいなくても参加できますからお得だと思いますよ。

ivs2009spring.png

2009年5月12日

無料ウェブサービス開発競争の終わりの始まり

 このブログ自体も1ヶ月更新が停止していたので、人のことはあまり言えないのですが、ここ最近、ウェブサービスのサービス終了や事業譲渡のお知らせが相次いでいますね。

 ここしばらくのニュースを並べて見るとこんな感じ。

4月16日 ソニーが動画共有サイト「eyeVio」運営終了、スプラシアが継承

4月24日 2月に障害発生の「Doblog」。5月30日をもってサービスを終了

4月30日 「Ask ビデオ」が5月26日で終了、サービス開始から3年で

5月1日 インフォテリア、米国から撤収 「Lingr」「Rejaw」も5月末にサービス終了

5月8日 SNS「Cafesta」がサービス終了。ジークレストに事業譲渡 -BB Watch

5月10日 サイボウズ創業者の高須賀氏が提供するLUNARR、サービスを終了

 ここ1ヶ月、Googleニュースで検索しただけでこれだけありますし、記事にもならずにひっそりと終了するサービスもあることを考えると、今年はいよいよウェブサービスの整理統合が進む年になっているという印象です。

 特に、LingrやLUNARRのような日本人が海外に挑んだサービスがこういう形で終了するのは、個人的にも残念なのですが、やはり競争環境とか経済環境とかいろいろ考えるとやむをえないというところでしょうか。
 


 振返ってみると、昨年2月に「米国においては中規模のウェブサービスの統合が加速しそうな気がす」という記事を書いていたのですが、日本においてはウェブサービスは買収によって統合されるよりも、単純にサービス終了するほうが多そうな印象ですね。

 米国においては、とにかく魅力あるサービスを立ち上げたら、無料で一気に利用者を集めて、GoogleやYahooに買収してもらえるまで突っ走るというのが一時期のウェブサービスのビジネスモデルだったような印象が強くありますが。

 日本においては、買ってくれる企業の不在や、同じようなサービスの乱立の影響もあって、そういったサクセスストーリー不在のまま、静かに無料ウェブサービス開発競争が終わろうとしている印象があります。


 もちろん、いわゆるエンジニアの個人ベースのウェブサービス開発は今後もなくならないと思いますし、LinuxやFirefoxのようなオープンソース周りはますます元気ですし、iPhoneアプリみたいな新たなゴールドラッシュもあるので、全体としては個人のサービス開発の流れは止まらないと思うのですが。

 面白いサービスを開発するということと、ビジネスとしてサービスを成功させることというのは、やはり根本的に異なるわけで、
 今後、オープンソースや個人のライフハック的な無償でのサービス開発と、ビジネスとしての成立にこだわったサービス開発とが、ますます二極化していきそうな気がします。


 ただ、冷静にこのサービス終了の流れを捉えてみると、もちろん終了するサービスの開発者にとっては辛い出来事ですし、利用者にとっても悲しい出来事ではありますが、サービスの数が減って利用者が一部のサービスに集まれば、そのサービスは規模のメリットが聞いてより良いサービスになる可能性もあります。

 これまで無料サービスの乱立競争に巻き込まれていた、地道な有料サービス提供事業者にとっても追い風でしょう。

 そう言う意味では、37signalsのBasecampや、先日レビューしたLink Knowledgeのような有料サービスモデルが改めて見直されることにもなりそうです。

 いずれにしても、こういうニュースが続くと、利用者としても使うサービスをより厳しい視点で選ばないといけないという雰囲気になりそうで、人気のあるサービスへの集中がますます加速しそうです。

   

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