2009年の究極のウェブは「モバツイッター」。忘年会議2009で究極のウェブトップ10が発表に。

この記事は、TechCrunch Japanに投稿したものです

------------------------------------


bounenkaigi先週末の12月12日に、日本のネットコミュニティの恒例行事とも言える忘年会議2009が開催された。

忘年会議では毎年「究極のウェブ」を読者投稿から選んでいる。
過去の究極のウェブランキングでは、2004年の段階でmixiが1位に選ばれるなど、一般的な投票企画とは異なった一足先の未来を感じさせるツールがピックアップされるので有名だ。

残念ながら、忘年会議の開催は今年で最後になるため、究極のウェブランキングの発表も今年が最後になるようだが、最後にふさわしい独特のトップ10が発表されたので、ここで紹介しておこう。

IMG_0535
(Photo by masakiishitani

■2009年「究極のウェブ」ランキング

10位 Twitter
完全に2009年の顔となった印象もあるTwitterだが、あまりに当たり前ということでこの究極のウェブランキングでは10位に。当たり前になったサービスは上位に入れないのが、究極のウェブランキングのひとつの特徴というのがよくわかる結果に。とはいえ、日本においてもTwitterが今年の話題の中心だったことは間違いない。

9位 nanapi
7分以内でデキル!をキャッチフレーズに、生活をもっとハッピーにするテクニックを共有するライフレシピ共有サイト。ネットコミュニティで有名なけんすう氏が運営するロケットスタートが今年開始したばかりのサイトで、日本版Mahaloとでもいうべき雰囲気のあるサイトだ。

8位 テレビジン
2ちゃんねるのスレッドやブログ、Twitterなどの情報をもとに、現在進行形でテレビ番組の盛り上がりを可視化しているサイト。アジャイルメディア・ネットワークのエンジニアで、Twitterのつぶやきランキングサイト「Twitty」などのサービスも開発している福田一行氏が、個人で運営している。

7位 AppBank
大量のiPhoneのアプリケーションをレビューしているサイト。複数人で運営するグループブログ的な携帯で運営されており、個人で運営されているライバルブログに差をつけ始めている模様。今年のiPhoneアプリの盛り上がりを象徴させる受賞といえる。

6位 美人時計
360人の日本美人が手書きボードで現在時刻をお知らせする「1min自動更新時計サイト」。ウェブサイトだけでなく、iPhone版やiGooeleやMy Yahoo用のウィジェットなども提供されており、美男時計をはじめ、フランス・パリ版や美声時計等が計画されたり、企業とのタイアップも始まっている。月間PVは2億4000万を突破。

5位 ほめられサロン
名前と性別を入力し、職業を選択すると、とにかく自分のことをほめまくってくれるサイト。心がすさんだときにおすすめの仕組みになっており、ハドソンやBiglobeなどとさまざまなタイアップ企画も実施されている。運営は大分県のデジタルバンクという会社。

4位 Revilist
ISBNコードからAmazonのAPIを使ってレビューだけをひっぱるサイト。Amazonに比べてレビューだけを一覧して手軽に閲覧できる点が評価された。開発したのはたつをのChangeLogというブログを書いていて、様々な便利アプリを開発していることでもお馴染みのたつを氏。

3位 Joker Blog
過去にTechCrunchでもWISH2009での大賞受賞が紹介されて話題になった、ラジコンをネット経由で操作できるというJoker Racerのラジコンマネージャー「Akiko」さんが運営しているブログがランクイン。Joker Racerの話題の盛り上げに貢献している。

IMG_0500
(Photo by masakiishitani

2位 Lang-8
世界中のユーザーがそれぞれの言語でお互いの日記を添削しあうクラウドソーシング的な言語学習翻訳サイト。昨年開催された忘年会議2008の究極のウェブランキングでも5位に入賞していたが、あらためて2位に入賞。現在は月額10万円程度の売上しか上がっていないとのことだが、今回の受賞も含め、今年はWISH2009でもITmedia賞を受賞するなど、認知が高まってきており、来年のさらなる飛躍が期待される。

1位 モバツイッター
日本ではおなじみの携帯電話用Twitterサービス。Twitter Japanが公式の携帯版を開始するまでは、Twitterの公式サイトからもリンクが貼ってあったことでも有名で、利用者は15万人以上、ページビューももうすぐ月間1億PVに到達する見込みだそうだ。実は開発者のえふしん氏が一人で業務の時間外に運営しているサービスだった。

なお、開発者のえふしん氏は12月末で現在在職するPaperboy&coを退職し、モバツイッターをコアに独立するとのことなので、来年は本家との開発競争が激化するのかもしれない。いずれにしても、Twitter利用者にとっては良いニュースだろう。


(Video by masakiishitani)


本家のサービスであるはずのTwitterが10位で、Twitterの周辺サービスであるはずのモバツイッターが1位に選ばれるという、究極のウェブランキングならではの象徴的な結果となった。ただ、初期のTwitterユーザーからは、モバツイッターがなければ、Twitter黎明期に日本でここまでTwitterファンが増えることはなかったと言われることも多かったため、今回のランキングは、はからずもそれを証明した形になったと言える。

また、過去の究極ランキングで1位に選ばれたサービスは下記の通り。

2004年:mixi
2005年:はてなブックマーク
2006年:あとで読む
2007年:ニコニコ動画/時速ニコメートル
2008年:Dropbox

それぞれ現在となっては一般的なサービスと思われるものも多いが、マスメディアで取り上げられ始める前にピックアップされているのが特徴だ。そういう意味では、今回のランキングにも未来の日本のウェブを占う上でのヒントが含まれているかもしれない。




前の記事:Google日本語入力は、日本におけるGoogleの存在感上昇のきっかけになるか
次の記事:「Amebaなう」の真のライバルは、Twitterではなくアメブロだ

■関連記事
Facebook AdsはGoogle Adsenseを超える究極のターゲティング広告?
OpenSocialは、SNS業界にどんな変化を引き起こすのか
OpenSocialは、ウェブサービスの真のオープン化のきっかけになるか。
Writelyをグーグルが買収
ネオジャパン、Ajaxを利用してWebブラウザをデスクトップのように



アリエル・ネットワークでは、インターネット時代にふさわしい新しい情報共有ツールの研究・開発をしています。

 「こういった製品が欲しい!」「こういった機能が必要ではないか?」
というご要望やアドバイスがありましたら、ぜひご連絡ください。

■アリエル・ネットワークの製品を試すにはこちら

■アリエル・ネットワークへのお問い合わせはこちら

■ツールやソフトの開発に興味がある方はこちら

   

mini-banner-fix.gif

プロフィール


アリエル・ネットワーク
ブロガー 徳力基彦

Lijit Search

アーカイブ

   
Notes移行に
アリエル・エンタープライズ

スケジュール管理・
プロジェクト管理に

アリエル・マルチスケジューラ

 
Loading...