Salesforce (SaaSの代名詞となったCRMプラットフォーム)
Salesforceは、おそらく業界の方で知らない人はいないだろうと思われるウェブサービスです。
AMNでしばらく使ってみているので、レビューを書いておきたいと思います。
Salesforceについては、初期の頃は主にSFA(セールスフォースオートメーション)という営業プロセス自動化サービスとしての認識だったと記憶していますが、最近はウェブサイトの記述にしてもどちらかというとCRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)という顧客管理システムの側面を強調した展開をしているようですね。
ただ、やはりSalesforceというと、SaaS(Software as a Service)の代名詞としての活躍の方が印象的でしょう。
ASP型で企業向けにサービスを提供するという試みはインターネットの初期から様々な企業が取り組んでいた分野が、最初の大成功を収めたのがこのSalesforce。
現在は実に顧客数は40000社を超えるというからすごいです。
サービスを使ってみた印象としては、正直な話ユーザーインターフェース自体は、想像以上に地味というのが率直な感想です。
いわゆるWeb2.0系のウェブサービス的な派手さはありませんし、一見するとどこにでもありそうな企業向けウェブシステムという感じ。
操作についても、いわゆるWeb1.0的なページ切り替えを前提とした操作が基本にはなっているのですが、オプションを設定することでちょっとした項目の直接編集やドラッグ&ドロップが可能といった、操作性の改善も取り組んでいるようです。
まぁ、このあたりは既存利用者の利便性を考えると劇的に変えることも難しいというところなのでしょうか。
ただ、実際に使ってみて凄いと思うのはその柔軟性。
何しろ細かいテンプレートや項目名、項目のデータ属性や、レポートなど、ありとあらゆるものがかなり自由にカスタマイズすることができます。
40000社の顧客ともなると、当然企業によって様々なカスタマイズのニーズがあるはずで、それらに対応するために着実に進化してきたサービスということなのでしょう。
さらに興味深いのはやはりAppExchangeでしょう。
すでに800を超えるアプリケーションがあるようですが、Salesforceと連携する各企業がそれぞれ個別にアプリを開発しているため、このアプローチはあきらかに一社で全てを開発しているシステムと比較すると圧倒的に優位です。
Googleとの連携も発表しており、GoogleDocsをタブに入れたりという比較的シンプルな連携や、プラグインを入れてGoogle Calendarの予定をSalesforceと同期させるようなことも可能になっています。
最近はSaaSではなくPaaS(Platform as a Service)というようなことを言い出していたりしますが、Salesforceはもはや一アプリケーションと言うよりは、企業システムのプラットフォームになってきているという印象は強く受けます。
実際のアプリケーションの雰囲気については無料試用も可能ですし、いかにも外資系らしい動画のデモもありますので、こちらもご覧下さい。
(デモを見るのに個人情報の入力が必要なのも、いかにも外資系な感じです)
日本においては、それほど大きな存在感はまだまだ無いというのが正直な印象ではありますが、業界のトレンドをつかむ上ではウォッチしておくべき存在だと思います。
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