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2008年3月28日

FriendFeed APIと、日本版FriendFeedの可能性

friendfeed_logo.png 先日レビューをしたFriendFeedが、APIを公開したそうです。
 
 昨年Twitterがサービスに対する注目だけでなく、着実に利用者を集めることができたのは、APIを通じたアプリ開発が併行して盛り上がったのは間違いないですし、Facebookが後発にもかかわらずMySpaceLinkedInを脅かすと言われるようなサービスに成長したのもAPI公開でアプリ開発が進んだため。

 FriendFeedが下馬評通りに今年注目のサービスとして利用者を増やすことができるかどうかは、周辺のアプリが充実するかにかかっていると思っています。
 そういう意味でも、今後TwitterのときのようにFriendFeedアプリ自体が話題になるかというのが一つの指標になりそうです。

friendfeed_api.png.jpg


 ちなみに個人的に注目しているのは、日本人エンジニアの方々が、FriendFeedアプリに取り組むのかどうか。
 FriendFeedのAPI公開と同じタイミングで、マイスペース、開発者向けプラットフォーム日本版公開なんてニュースもありましたが、日本向けのアプリ開発が盛り上がるかどうかは、当然日本語ができるエンジニアを巻き込めるかが鍵になります。

 Twitterのときには、TwitterPodやTwit、モバツイッターなど、Twitterアプリ日本祭りとでもいうべき状況になり、英語のサービスにもかかわらず、一定のコミュニティでTwitterが普及する原動力となりました。
 その後日本でもTwitterクローン的なサービスがいろいろ出てきましたが、今ひとつTwitterクローンと呼ばれるレベルを超えるほど盛り上がらないのは、そういったTwitterAPIやそれを通じたアプリが言語の壁を超えて、エンジニアや潜在利用者をカバーしてしまっていたのが大きいと考えています。

 逆に、FriendFeedについては、まだAPIが無かったこともあり、現在のところは、それほどしっかりと日本でFriendFeedが地位を築いているわけではありません。
 今のうちであれば、日本の事業者がFriendFeedクローンを開発して、APIを公開し、日本のエンジニアコミュニティを先に巻き込んで日本のFriendFeed的地位を確立する・・・という可能性もなくはないような気もします。

 いや、それよりも日本からFriendFeed的サービスを世界に向けて発信することも・・・
 特にFriendFeedをモバイル向けに特化して、今から作りこめればアリな気がするのですが・・・

 誰か作ってくれないものでしょうか?
(って、要は、自分が使いたいだけだったりするのですが)


FriendFeed、APIを公開--ドキュメントはGoogle Codeで入手可能:ニュース - CNET Japan

「このことは皆が予測していたことだろう。世の中で最も注目のソーシャルアグリゲーターを提供しているFriendFeedがAPIを公開し、サードパーティのアプリケーション開発にそのサービスを利用する道を拓いた。このAPIの完全なドキュメントはGoogle Codeから入手可能である。」

2008年3月26日

LinkedIn Companiesで、LinkedInが企業情報サイトに進出

linkedin_logo.png 先週、LinkedInがLinkedIn Companiesという名称の企業ディレクトリページを公開していました。

 LinkedInは、実際に自分がお世話になったことはないのですが、何となく雰囲気や作りが好きで気に入っているSNSの一つ。
 Facebookにその領域を侵され始めているのではないかという見方をしている人も多いようですが、自らの特色をより強調すべく、仕事関連SNSという属性を強化しようというところでしょうか。

 今回のLinkedIn Companiesでは、個人同様、下記のような企業のプロフィールページが生成され、その会社で働いている人とのつながりを探したりすることができる模様。

linkedin_companies.png

 実際に会社に入る前に、多面的に情報収集ができるという意味で興味深い機能追加です。


 米国のSNS市場においては、Facebookが急進中なために、どうにもMySpaceやLinkedInは終わった感がかもしだされているのですが、よくよく見るとLinkedInはこうやって仕事探しつながりにフォーカスしていますし、MySpaceはアーティスト支援はあいかわらず機能しているようで、それぞれ利用者のコミュニティや利用シーンで上手く差別化できているような印象があります。

 このあたりは、日本でGREEやキヌガサを始めとする多くのSNSが、mixiと正面対決をしようとして敗れることになった(GREEはauと提携してモバイルゲームに活路を見いだしましたが)のとは違うシナリオがあるのかもしれないなーという気がしてきました。


 LinkedIn Companiesの紹介ビデオはこちら


LinkedIn、企業ディレクトリ「LinkedIn Companies」のベータ版をローンチ:ニュース - CNET Japan

「ビジネス向けネットワークサービスのLinkedInは、企業ディレクトリ「LinkedIn Companies」のベータ版を公開した。同ディレクトリは、LinkedInのメンバー情報に、BusinessWeekとCapital IQが提供するデータを追加したものである。このディレクトリには15万以上の企業や組織が名を連ねている。」

2008年3月24日

FriendFeed (2008年最も注目のフィード統合サービス)

friendfeed1.png FriendFeedは、2月末に一般公開されたばかりのウェブサービス。
 なんでも今年のSXSWで大いに注目を集めて、昨年のSXSWをきっかけにブレイクしたTwitterの再来と騒がれているようなので、おくればせながらレビューをしてみました。

 FriendFeedの特徴はその名の通り、友達のフィードをとにかくまとめて見れること。

 正直、最初の率直な印象としては、サービスの機能自体はこれまでにあるPlaxoPulseや、Jaiku>やTumblrアバウトミーなどの外部からのフィード統合が可能なサービスと、機能的にはそれほど代わりがないような気がしたのですが、FriendFeedは他のサービスのように、「別の用途のサービスにフィード統合サービスを追加した」のではなく、最初からフィード統合にフォーカスしているのが人気の秘密のようです。

friendfeed2.png なにしろ最初から、右にあるようなこれだけ多数のサービスに対応しているのだから気合いが入ってます。(LinkedInUpcoming.orgなど、あまりフィード系に出てこないサービスまで入っているのが渋いです。)


 実際、私もTwitterにTwitterFeedを使って複数のブログや写真共有サイトのフィードを統合させているので、ニーズがあったのは確か。
 FriendFeedでは、その部分にさらにコメント機能をつけたり、フィードの検索機能をつけたり、フィードの定期的なメール送信機能をつけたりと、フィード統合部分のシンプルさにこだわった一点突破のサービスと言うことができそうです。

 サービスのfaviconを選択すると、そのサービスのみの一覧が表示されたりとユーザーインターフェースにもこだわりが見られますし。
 他のサービスから友達を一括インポートできたりとか、友達の推薦機能とか、登録していないユーザーのフィードを仮想ユーザーを作って登録できたりとか、iGoogleで表示できたりとか、フィード統合については本当にかゆいところに手が届いているサービスです。

 こういった他のサービスの組み合わせで実現可能だったことを、一つのサービスとして切り出してしまうと言うのも、最近のAPIで横につながるウェブサービスの世界ではありなのかもしれません。

 人がフィードをなぜ購読しているかというと、他の人の発言や行動をウォッチしたいからで、Facebookはそうした機能をSNSの内部に内蔵することで人気を博しているわけですが、FriendFeedはそのFacebookのアプローチをオープンにしてしまっているところが注目される要因でしょう。

 つまりFriendFeedは、オープンインターネットにおけるFacebook的スタートページになれる可能性があると言うこと。
 スタート時点から500万ドル(約5億円)もの資金調達ができている理由もうなずけます。


 ちなみに、このFriendFeedがGoogle出身のチームで構成されているのも気になるところ。
 最近はGoogleのコアメンバーがFacebookに引き抜かれたりみたいな話も良く聞きますが、初期のGoogleのメンバーはこうして外に出て新しいサービスを作る方に移りつつあるということかもしれません。

 とりあえず、私もこれまでにレビューしてきたサービスを全て登録してみました
 どのような表示になるのか乞うご期待・・・
(Twitterだけは、TwitterFeedのおかげでFeedが二重になってしまうので、外しました。)

※ちなみにCNETには比較的懐疑的な記事が出ていましたので、ご参考まで。
 次のTwitterと目されるFriendFeed--その実際は?

 ということでブログパーツを貼ってみました。


【FriendFeedの機能】
・フィード読み込み機能
 各種ウェブサービスのフィードを読み込ませることができる
 各フィードに利用者同士コメントをつけることができる
 フィードを検索することができる
 
・ソーシャル機能
 他のユーザーを友達として登録することができる 
 ユーザーを仮想的に作成してフィードを登録することができる
 友達のフィードを一覧することができる
 フィードの一覧を公開することができる
 友人一覧をメールや他のサービスからインポートすることができる

・その他
 フィードの一覧を定期的にメールに送付することができる
 ブログに自分のステータスを貼り付けることができる


【FriendFeedの概要】
運営:FriendFeed (CA? )
開始:2008.02(β公開)
収益:不明?


【FriendFeedの画面】
friendfeed.png

2008年3月21日

Google SitesのライバルはLotus NotesやSharepoint?

google_logo.gif 2月末に公開されたグーグルの協業サイト構築ツール「Google Sites」ですが、興味深い記事がITmediaにあがっていました。

Google SitesはIBMとMSに対抗できるか - ITmedia News
「Google Sitesのプロダクトマネジャーで、JotSpot構築に貢献したスコット・ジョンストン氏は、Sitesは土台になったJotSpotとはほとんど似ていないと言う。Google Appsらしく見せるために、Googleコンポーネントで徹底的に書き直したからだという。
 しかし、このアプリケーションはGoogle Appsをコラボレーションソフトスイートとして際立たせるかもしれないが、それでもGoogle AppsはライバルのMicrosoftとIBMに幾つかの重要な点で後れを取っている。」
 
 個人的にはGoogle SitesはもともとGoogleが買収したJotSpotをベースにしたものですし、Google Apps">Google Appsにまだまだ小規模企業向けのイメージがあるので、Socialtext等の企業向けWikiやZimbraとは競合したとしても、MicrosftのSharepointやIBMのLotus Quickrの競合商品としてのイメージがあまりなかったのですが。

 米国においては、Google Appsは着実に大手企業も含めた企業向けのアプリとして比較されるようになってきているようです。

 なぜか自分のところで使っているGoogle Appsだと、Google Sitesの登録ができないので、まだ利用できておらず、Jotspotからどれだけ進化しているのか判断ができないのですが、利用できるようになったらチェックしてみたいと思います。

2008年3月19日

Seesmic (オンラインTVを目指す動画版Twitter)

seesmic1.png Seesmicは、Six Apart元ヨーロッパ責任者だったLoic Le Meurという人物が始めたウェブサービスです。
 Seesmic自体もそうですが、Loic Le Meurの話題を目にすることが増えてきた気がするので、いい感じのkwmrさんにイ招待してもらってサービスをレビューしてみました。

 すでにそこら中で書かれていますが、Seesmicの機能については動画版Twitterと表現するのがもっともぴったり来る感じです。

 Twitterではテキストで友達のつぶやきを一覧することができるサービスですが、Seesmicではそのつぶやきが動画。
 誰かの動画でのつぶやきに、そのまま動画でコメントしていくサービスな訳です。

 なぜか私のブラウザでは上手く録画の動作がしなかったのですが、いくつか動画を見た限りでは、一つの動画から数百や千単位の会話になっているものもあるようで、ちょっとした大規模テレビ会議という雰囲気もあったり。


(↑締め切りが日曜日なんだよ!ってそんなことSeesmicで言ってる間に作業すれば良いのに)

 もちろん、非同期だからテレビ会議というのは正確ではないのですが、創業者のLoic Le Meurが、このサービスが利用者が作るオープンなオンラインのTVサービスのプラットフォームになると言っている理由も分からなくはありません。

 すでにSkypeやTwitterとの連携機能も実装されていて、今後はFacebookにも対応していく模様。
 Skypeのファウンダー、 Niklas ZennstromとJanus FriisやTechCrunchのMichael Arringtonが出資しているなど、今後も話題に事欠かなそうなサービスと言えそうです。


seesmic2.png 英語ベースのサービスと言うこともあり、日本ではまだたいして話題になっていない印象もありますし、普通に考えると日本で個々まで顔出ししながら動画でやり取りがされるとは思えませんが。
 mixi日記的なクローズドな範囲でのこういったサービスはありな気がします。

 日本でえふしんさんが開発しているTwitterの携帯電話用サービスのmovaTwitterでは、携帯電話で写真や動画をTwitterにリンクさせる機能を提供していましたが、日本版Seesmicが来るとすれば、やはり携帯電話対応が鍵になりそうです。


【Seesmicの機能】
・ビデオ機能
 ウェブカメラからメッセージを録画することができる
 すでに撮影したビデオをアップロードすることができる
 動画共有サイトの動画にリンクすることができる
 ビデオをブログ等に貼り付けることができる
 
・ソーシャル機能
 他のSeesmicユーザーを友達として登録することができる 
 友達の動画の履歴を一覧することができる

・その他
 SkypeやTwitterと連携することができる
 

【Seesmicの概要】
運営:Seesmic (San Francisco,CA)
開始:2007.09?
収益:広告?


【Seesmicの画面】
seesmic_site.png

2008年3月14日

Windows Live FolderShareがリニューアル。日本語対応はまだ?

windows_live_foldershare.png 先週、P2P技術を使ったファイル共有サービスのまとめ記事を書いたばかりですが、今度はMicrosoftが「Windows Live FolderShare」をリニューアルしたそうです。

 どちらかというとデザイン等の変更で、昨日自体には大きな変更は内容にも見受けられますが、個人的に気になったのは、すでに 英語、ドイツ語、イタリア語、フランス語、ポルトガル語、スペイン語の6カ国語に対応しているという話。
 このペースだと、そのうち日本語対応もされるのでしょうか?

 まぁ、多言語化されていても日本語化されていないサービスはいろいろありますし、日本は特にP2P技術を活用したサービスに対しては、FolderShareのようなファイル共有ソフトにしてもSkypeのようなチャットソフトにしても風当たりが強い印象があるので、まだ時間はかかるのかもしれませんが・・・


MSのPtoPファイル共有サービス「FolderShare」がリニューアル:ニュース - CNET Japan

「Microsoftのファイル共有サービス「Windows Live FolderShare」(ベータ版)が3月10日にリニューアルした。FolderShareは、異なるPCのローカルに共有フォルダを設定し、PtoPでのファイル共有を可能とする無料サービスだ。」

2008年3月13日

mixi利用規約問題で、mixiの人たちが忘れちゃいけないこと。

cnet_logo.png 個人的には、mixiで日記も書いてないし、内容的にもどうでも良い問題だと思っていたので流すつもりだったのですが。
 CNETのオンラインパネルディスカッションの回答なんかを見ていると、なんだか話が違う感じで広がってしまっている気がするので、個人的な意見をメモしておこうと思います。
(またしても、書いていたら異様に長くなってしまったので、オンラインパネルディスカッションには前半だけポストします。)

■お題はコチラ
mixi日記は誰のもの? 改めて考える利用規約:CNET オンラインパネルディスカッション


 今回の問題の背景を個人的に推測すると、今後のmixiの展開なり何なりを踏まえて、利用規約を弁護士にでもチェックしてもらったところ、担当の弁護士さんがリスクを全てあげつらってきたので、それを元に一般的なテンプレートを元にmixiのリスクを全てつぶそうと規約を変えたらこうなった。ということじゃないかと想像してます。

 弁護士さんっていうのは会社側のリスクを全てピックアップするのが仕事なので、当然全ての項目を「リスクがありますよ」って指摘するはずで。
 mixiの担当者としては、リスクがあると言われると怖いので、言われるままに全部反映してしまったとか、そういうことじゃないかなーと。

 一般的には、利用規約なんて、ほとんどの人はまじめに読まないし、まじめに読むような人は登録時に気に入らなければ文句も言わずに登録しないだけ。
 だから、たいていの会社は自分の会社にとってもっともリスクの低い、利用規約にしようとするのが当たり前。
 mixiの弁護士の人も、そのようにアドバイスしたのではないかと想像してます。

 そういう意味では、mixiや弁護士さんにしても、当たり前の内容に変更したつもりでいたはずで、本来はちゃんと説明すれば一般的な話の気がするので、多くの人が指摘しているように、説明不足というのが根本的な問題だったのではないかなーと思います。

 利用規約なんて、利用者と会社の間の約束事な訳ですから、利用者が納得すれば、どのように変更しようが会社と利用者の自由なわけで。

 今回は、利用者の存在を忘れて会社側のサイクルで動いてしまったのが問題だという話だと思います。


 ただ、個人的に今回の問題で忘れちゃいけないと思うのが、mixiというサービスがこれだけ利用規約変更で議論を呼ぶサービスだという事実。
 正直、自分に関係ないサービスとか、注目されてないサービスなら、利用規約なんていくら変えても誰も気にしないはずで。
 mixiユーザーがこれだけ騒いだのは、それだけmixiがその人たちにとって重要なサービスと捉えられていたからだと思います。

 もちろん、ここぞとばかりに利用者以外のmixiバッシングが吹き出した感もありますが、その一方でうちの嫁さんみたいに、利用規約問題など全く知らずに淡々とmixiを使い続けている人たちもたくさんいるわけで。
 そういうみんなに愛されているサービスだからこその、今回のトラブルだと感じています。


 ただ、mixi利用規約問題が表面化してからの、mixi側の対応を見ていると、どうも文句を言っているクレーマーvs mixi的に対立構造で受け止めているのではないかというのがちょっと心配です。

 mixiというサービスはその成り立ちからして、mixi版無敵会議で利用者と一緒にビジネスモデルを考えたりと、利用者との対話をエネルギーにここまで成長した会社のはずで。
 そんな話の分かる会社だと期待している相手が、上場してからというものなんだか利用者の声に耳を傾けなくなった印象が強くなり、ユーザーインターフェース変更とかなんだかんだで、今回の利用規約問題になってしまい、ますますmixiの人たちが内向きに閉じてしまっているように見えるのが個人的には非常に残念です。

 今回の利用規約問題を巡る議論なんて、見方を変えればいろんな分野の専門家の人たちがmixiの利用規約についてあーでもないこーでもないと無料で議論してくれているわけで、「炎上」ととらえずに「無料の集団コンサル」と捉えてしまっても良いぐらいではないかと思います。

 昔、個人ブログで、「ソニーのブログは炎上するだけまだマシかも?」なんて記事を書いたことがありますが、mixiの場合も利用規約が問題になるのは注目されているからこそ、期待されているからこその出来事であって、もしこれが問題にならなかったとしたらその方が会社にとっては深刻なはず。
 当然、コンサルト呼ぶには厳しすぎる意見も多いとは思いますが、是非ここで耳をふさがずに耳を傾けてほしいと思います。

 期待があるからこその批判だというのは、是非忘れないでほしいです。
 愛の反対は憎しみではなく無関心なのです。


 たったの4年足らずで1300万人もの利用者を集めて急成長してしまった会社ですから、社内的な組織とか体制とか、こういうトラブル対応のノウハウが不足していて、大変だというのは想像に難くありませんし、上場企業ですから昔のように気軽にやっていられないというのは仕方がないことだとは思いますが。

 それでも、インターネットを通じていろんな人とつながったり、いろんなことが始まったりというSNSの可能性を体験して、一緒に成長してきた人たちが、mixiの中にはたくさんいるはずですから、今回の出来事をきっかけに、もっと利用者のエネルギーをポジティブな方向でサービスに活かしていける会社として、ネット業界をリードしてくれるのを期待しております。

2008年3月 7日

閉鎖、買収、大手との提携。P2Pファイル共有サービスの悲喜こもごも

pando_logo.gif ここ一ヶ月ぐらいの間に、P2P技術を活用したファイル共有ソフトやサービスに様々な動きがありました。

 まず、Napsterを作ったShawn Fanningが設立した会社として大いに注目されたSNOCAPが、先月音楽ストリーミングサイトのimeemによる買収を発表

 さらには今週に入り、Firefoxのファイル共有プラグインとして注目されたAllPeers事業を閉鎖することを発表
 
 一方で、heatwaveさんがP2Pファイル転送サービスのPandoNBCと提携したビデオの配信サービスを開始したことを紹介されていました。


 3つのサービスは、P2P技術を活用したサービスではあるものの、ビジネスモデルやコンセプトは大きく異なり、やはり事業の継続はそういった一つ一つの選択やタイミングが大きく影響してくるというのを改めて考えさせられます。

 特に興味深いのが、SNOCAPのようなもともとコンテンツデリバリーを対象としていてスタートしたサービスが、結果的に事業閉鎖寸前の買収という選択肢を選ばざるを得なかったのに対し、個人や企業向けのファイル転送サービスとしてスタートしたPandoが、いつの間にかSNOCAPが目指していたはずの大容量コンテンツの配信に進出し、着実に存在感を増している点。

 同じところに到達する上でも、近道を選択するか、遠回りを選択するのか。
 なかなか考えさせられる事例です。

2008年3月 5日

ライブビデオ市場が、早くもYahooやGoogleの主戦場になりそうな印象

youtube_logo.png CNETの記事によると、YouTubeがライブビデオサービスへの機能拡張を2008年中には行うと宣言した模様。

 YouTubeには、以前からライブ動画をアーカイブとして撮影する機能が実装されていますから、まぁ当然の展開と言えば展開ですが、具体的に宣言されるとなかなかインパクトがありそうです。
(この手のサービスはライブビデオサービスと言えば良いのか、ライブストリーミングと言えば良いのか、なかなか悩ましいですね。)

 ライブビデオサービスというと、UstreamStickamなど独立系のサービスが中心になってしのぎを削っている市場ですが、先日YahooがYahoo Liveをリリースしたり、今回GoogleがYouTubeでのライブビデオ参入を宣言したりと、明らかに市場に注目が集まってきている印象です。


 動画共有サイトにおいては、YouTubeが大手事業者の参入をものともせずに独自の地位を確立し、Googleから高額の買収提案を受けるという形になりましたが。
 ライブビデオサービスの現在の状況を見ていると、どのサービスも業界トップと言うには、ちょっと足りない印象もありますし、現段階で業界大手のYahooやGoogle(YouTube)が類似サービスを提供し始めてしまうというのは、なかなか悩ましい状況にある気がします。

 現状のライブビデオサービスが単体でそれほど収益をあげられるサービスではない割に、人気が出れば出るほどインフラへの投資が必要になると言う側面があります。
 Ustreamがマイクロソフトから買収提案を受けているという話もありましたが、いくつかのライブビデオサービスは、早期に買収をしてもらう道を模索することになりそうな印象です。


YouTubeでライブビデオ--共同創設者チェン氏が明らかに:ニュース - CNET Japan

「ウェブでのライブストリーミングビデオは特に新しいものではないが、YouTubeにはまだない。しかし、この状況は、10カ月以内に変わる可能性がある、と同社共同設立者Steve Chen氏は、Pop17.comが米国時間2月28日に掲載したビデオレポートでSarah Meyers氏に述べた。」

   

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