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2006年11月30日

RapidShare (容量1000テラバイトの無料オンラインストレージ)

rapidshare1.png RapidShareも、先日紹介したMEGAUPLOADと同種のオンラインストレージ兼ファイル配信サービスです。
 MEGAUPLOADYouSendItと類似のサービスとして紹介されていたのでレビューしてみました。

 MEGAUPLOADが非常に多機能だったのに比べると、このRapidShareは「1 Click Webhosting」と副題がついているように、非常にシンプルです。
 ただ、サービスの説明を読むと正直目を疑います。

 何と、無料で利用していてもアップロードできるファイル数やトータルサイズは「制限無し」
 もちろん一つ100MBまでという制限はあるんですが、100MBに分割さえすれば何GBでもファイルをアップロードして良い模様。
 RapidShareでは無料でパスワードをかけたフォルダを作成し、そこにアップロードしたファイルを並べることが出来るので、実質無制限に大量のファイルをアップロードすることが可能です。

rapidshare2.png なんでこんな無茶なサービスが可能かと言うと、ラピッドシェアのシステムは1000テラバイト(!)のディスクスペースと、80ギガbps(!)の回線容量があるそうで。

 MEGAUPLOADも凄いサービスだと思いましたが、このRapidShareも凄いです。
 なにしろRapidShareもAlexaのランクは27位
 というか、どうも順番的にはRapidShareが先で、MEGAUPLOADはそれを真似したという方が正しそうえす。

 それにしても、こんなストレージを無料で大放出してしまって、ビジネスとして(多分)成り立つんですから恐ろしい時代になったもんです。

 しかもMEGAUPLOADが香港の企業のサービスなのに対し、RapidShareはもともとdeドメイン。ドイツの会社です。
 Alexaのグラフを並べてみるとこんな感じ。
 (ちなみに、Rapidshareが最近落ち込んでいるのはdeドメインからcomドメインに移動した為です)

rapidmegaupload.png

 てっきりウェブサービスは米国の企業がほとんどかと思っていましたが、ネットサービスの競争が真にグローバルになってきていると言うのを改めて思い知らされました。
 
 日本も負けずにがんばりたいところですね。

※ コメントでご指摘いただきましたが、無料版は90分に1回しかダウンロードできないという制限があるようです。

※ テスト用に34MBの動画ファイルをアップロードしてみました
  ダウンロード速度を試してみたい方はこちらを使ってみてください。
  (いきなり説明画面が出ますが、右下のFreeという四角い枠を選択するとダウンロード画面が表示されます。)


【RapidShareの機能】
・ファイル配信機能
 無料で100MBのファイルをアップロードすることができる
 アップロード容量には制限が無い。
 10個までのファイルを同時にアップロードすることができる
 45日間ファイルは維持される(有料版は永遠)
 無料版はダウンロードに制限がある(90分に1回)
 ダウンロードを並行して実施することができる(有料)

・フォルダ機能
 アップロードしたファイルを、フォルダに階層わけして表示することが出来る
 
・その他
 ダウンロード実績によってポイントを得ることができる。
 専用のアップロードツールがある。


【RapidShareの概要】
運営:RapidShare AG
開始:?
収益:広告及び有料オプション(2日間3ユーロ~1年79ユーロ)


【RapidShareの画面】

rapidshare.png

2006年11月29日

ITmedia BizIDに「シーン別ToDoリスト使い分け講座」を投稿しました。

logo_bizid.gif ITmedia BizIDの連載コラム「デジタルワークスタイルの視点」に、新しいコラムを書きました。

 今回は改めてcheckpad、Remember The Milk、マルチスケジューラと3つのToDoリストの機能紹介をしてみました。
 ご存知の方には当たり前の話ですが、何かの役に立てば幸いです。


シーン別ToDoリスト使い分け講座

2006年11月28日

MEGAUPLOAD (50GB無料のオンラインストレージ)

megaupload1.png MEGAUPLOADは、オンラインストレージとファイル転送サービスが組み合わさったサービスです。
 先日、海外のブログを見ているときに言及されていて、気になったのでレビューしてみました。
 驚いたことに既に20近い言語でサービスが提供されており、日本語でもサービスが提供されています。(どうやら香港の企業が提供しているようです)

 何といってもMEGAUPLOAD最大の特徴は、無料会員登録で50GB(!)ものストレージがタダで使えること。
 利用しなければファイルが90日で削除されたり、無料利用者に転送できるファイルは1つ500MBまでだったりと制限はありますが、50GBというと私のPCのハードディスクより大きい数字ですからすごいです。

 先日登録者が100万人と紹介したファイル転送サービスのYouSendItでも、無料転送の上限は100MBでしたから、ファイルサイズについては圧倒的です。
(ちなみに利用者登録をしなくても、500MBまでのファイルの転送を実施することができますが、利用者登録や有料会員はダウンロード速度にかなり違いがあるようです。)

 ちなみに、調べてみて驚いたのがこのMEGAUPLOADのAlexaでのランキング。
 なんとグローバルで22位。
 しかもこの1年で急成長していますす。

megauploadgraph.png

 Alexaで22位といっても何のことか分からない方には、楽天が61位でdiggが85位といえばすごさが伝わるでしょうか。
 てっきりグローバルのファイル転送でトップかと思っていたYouSendItでも331位。
 圧倒的な勢いです。
(1日のユニークユーザーが150万人を越えているようです。)


 MEGAUPLOADで面白いのは、アップロードしたファイルのダウンロード数によってポイントをためられるリワードプログラム。
 自分で作成した動画を公開して、他の利用者がダウンロードするごとにポイントをためてペイパルに換金することができるようです。
 動画共有サイトのRevvrと同じような仕組みと言えば良いでしょうか。

 さらにはファイル自体をショップで販売することも可能のようで、利用者数の伸びがストレージサイトとは思えないほど勢いがあるのも納得です。

megaupload2.png

 それにしても、PandoAllPeersのようにP2P技術でファイル転送無制限を実現するなら分かりますが、有料プランとはいえサーバー型でファイルサイズ無制限をうたっているのも凄いです。
(先日大量のファイル転送サービスをレビューしたときになぜこれに気づかなかったのかと、自分のアンテナの低さに改めてショックを受けていますが。)
 

 やたらと画面がポップアップしてきて使い勝手はイマイチな感もありますが、メガマネージャーやメガツールバーという専用ツールがあったり、ビジネスアカウントがあったりと、とにかく機能が盛りだくさん。
 日本でも利用されるようになるのか注目です。


【Megauploadの機能】
・ファイル配信機能
 無料で500MB、有料で無制限のファイルを転送することができる
 90日間ファイルは維持される
 無料では1日のダウンロード数にある程度の制限がある。
 複数のファイルを同時に送信することができる
 ダウンロードを並行して実施することができる(有料)
 送信したファイルにパスワードを書けることができる(有料)
 FTPやHTTP経由でサーバーからのファイル取得が可能(有料)

・オンラインストレージ機能
 無料で50GBまでファイルを保存することが出来る。
 (有料会員は250GB)

・配信管理機能
 配信の実績等のレポートを見ることができる
 
・その他
 ダウンロード実績によってポイントを得ることができる。
 ファイルを販売することができる
 表示される広告を減らすことができる(有料)


【Megauploadの概要】
運営:Megaupload Limited (Wanchai, Hong Kong)
開始:?
収益:広告及び有料オプション(2日間約5ドル~終身約200ドル)


【Megauploadの画面】

megaupload.png

2006年11月27日

Skypeチャット、パブリックチャット

skypechat1.gif 先日、Skype3.0ベータが公開され、パブリックチャット(公開チャット)機能が追加されたので試してみました。

 これまでもSkypeでは50名までのグループチャットを複数設定することができました。
 このグループチャットは誰でも主催することができ、参加した人は自由に発言が可能ないわゆる1対1のチャットが複数人数にフラットに展開していく形です。

 今回追加されたパブリックチャットは、これまでのメンバーがフラットな権限を持つグループチャットを一歩進めて、CampfireFreshmeetingのようなウェブベースのチャットサービス同様、管理者ができる操作を強化しているのが特徴です。

 SkypeはP2P技術を活用した無料ソフトフォンとして有名ですが、個人的にはSkypeのキラーアプリケーションとしての機能はチャット機能だと思っています。
 特にSkypeの複数メンバーでグループチャットをする際の機能は秀逸で、Google Talkのような類似の「音声通話が綺麗」なアプリケーションがいろいろ出てきても、Skypeを置き換えるまで至らないのは実はこのチャットの部分を軽視しているのも一因ではないか思ったり。

 なにしろSkypeのチャットに参加するにはSkypeのインストールが必須になりますから、1対1のチャットよりもよりネットワーク外部性が強く働くはずです。
 そういう意味では、今回のパブリックチャットも、非常に面白いアプローチだと思います。

 
 パブリックチャットの詳細の使い方はSkype日本語公式ブログを見てもらえればと思いますが、数名のメンバーだけが発言可能で後は閲覧のみに設定したり、参加者をチャットから追放したりと、一般的なウェブチャットで可能なことは大体できると思っていいでしょう。

 参加者が100名までという制限はありますから、当然2ちゃんねるのようなウェブの掲示板のような使い方はできませんが、リアルタイムにオープンな議論をするのには向いていると思います。
 当然Skypeのインストールが必要な点が弱点にはなりますが、リアルタイムに新着チャットの通知をしてくれるのはクライアントソフトならではですし、下記のようなウェブに貼り付けたスニペットからチャットへの参加申請ができるなど、使い勝手はウェブサービスにかなり近づいてきています。

skypechat2.png

 meeboのようにメッセンジャーをウェブサービスに置き換えるサービスも人気を博しているようですが、今回のSkypeチャットのようにクライアントソフトからウェブサービスの世界に入っていくアプローチも興味深いです。

 すでにGoing My WayのKengoさんがチャットルームを公開したりしていますから、ためしに参加されてみるのも面白いと思います。


【Skypeチャットの主な機能】
・グループチャット機能
 2人~50人でチャットをすることができる
 参加者がアクティブかどうか分かる
 複数のチャットルームを作成することができる
 よく使うチャットをブックマークしておくことができる

・公開チャット機能 
 100人までの公開チャットルームを作成することができる
 ウェブ上にURLを開示することで、他のSkype利用者を参加させることができる
 チャット参加者に管理者権限を付与することができる 

・ファイル送信機能
 チャット参加者にファイルを送信することができる

・検索機能
 日付や参加者、チャットルーム別で履歴を一覧することができる

・その他
 スニペットをウェブに貼ることで、ウェブ閲覧者をチャットルームへ誘導することができる


【Skypeの概要】
運営:Skype Limited
開始:?
収益:通話料、有料オプション

skypechat.jpg

2006年11月24日

ファイル転送ソフトのPandoにメール添付検出機能が追加

pando_logo.gif ITmedia BizID経由で知ったのですが、先日レビューした大容量ファイル転送ソフトのPandoの最新バージョンでは、メール添付の際に自動的にPandoが起動するようになったようです。

 なんでも、事前にPandoを利用したいファイルサイズを設定しておいて、
添付ファイルの容量がユーザーの指定した制限を超える場合は、Pandoを利用するようになるようです。
 わざわざ専用ソフトを起動して添付させるのではなく、メールを送付するという普段の行為の中に自らを位置づけてしまうというのは非常にうまいですね。

 しかも対応しているのが、GmailやOutlookをはじめ基本的なメールサービスをカバー。
 さらにYahooメッセンジャーやSkype用のプラグインもあります。

 これですでに150万を超えるという利用者がさらに増えることは間違いなさそうです。

ITmedia Biz.ID:添付ファイルの制限を「回避」する無料ソフト

「添付ファイルのサイズ制限を気にせずに、電子メールを送信できる無料P2Pソフトを米新興企業Pando Networksが提供している。」

Gmail-Pando_Attach.jpg

2006年11月22日

ITmedia BizIDに「締め切りを守る人」と言われるようになる、を投稿しました。

logo_bizid.gif ITmedia BizIDの連載コラム「デジタルワークスタイルの視点」に、新しいコラムを書きました。

 予想以上に長いこと、慣れない英語勉強術について書き続けていましたが、先週ようやく一段落しました。
 そこで今回は初心に帰り、自分の本業であるところのタスク管理、プロジェクト管理について、しばらく私の仕事のやり方を紹介していきたいと思っています。
 
 まず今回はシンプルにToDoリストを活用して締切を守るための、基本的なポイントについて紹介しています。
 あまりに基本過ぎて参考にならないかもしれませんが、何かの役に立てば幸いです。


「締め切りを守る人」と言われるようになる――ToDoリスト3つのワザ

Read/WriteWebの日本語訳がCNETに掲載されるようになったようです。

 ふと気がついたら、CNETでRead/Write Webの翻訳が始まっていますね。
 TechCrunchといい、Read/Write Webといい、eHub Interviewといい、英語が読めれば人より若干早耳でいられるという時代も終わりつつあるのでしょうか(というのはおおげさですが)

 個人的には、これでまた英語のリーディングの練習用に別のブログを探さなければいけなくなりましたが(笑)、海外の良質のブログが日本語で気軽に読めるのはいいことですね。
 CNETさんありがとうございます。

 次はPodTechのビデオポッドキャスティングの日本語字幕をお願いします(笑)


韓国Web 2.0アプリケーションの動向を探る - CNET Japan

「Read/WriteWebは次世代ウェブの技術に関する話題を中心に扱ったブログ。Richard MacManus氏が心惹かれた革新的なアプリケーションやサービスのほか、気になる製品のポジショニングや最新のウェブニュース、業界への洞察をつづっている。」

Zimbraの日本語展開は「feedpath Zebra」

feedpath_zebra.png 秋に販売が開始されるといわれていた日本語版Zimbraですが、「feedpath Zebra」というブランド名でフィードパスが自社ブランドで展開することが決まったようです。

 基本機能に絞ったZebra Wihteと、全機能を利用可能なZebra Blackの2種類のメニューで展開するようです。

 発売は来年1月なのでスケジュールは遅れているようですが、企業向けのアプリケーションは、Quickenのような会計ソフトでも、Salesforceのような営業支援ソフトにしろ、Grooveのようなグループウェアにしろ、日本向けにちゃんとローカライズされないで入ってくると意外なほど上手くいかないという歴史がありますから、日本向けにちゃんとカスタマイズするというのはさすがです。
 その分時間がかかっているということでしょうか。

 Zimbraについては昨日も、オフラインクライアントの話題がありましたが、このあたりも順次日本語化が進むとなると、興味深いですね。
 一般的にはサイボウズと競合するといわれているアプリケーションを、サイボウズグループ自体が手がけてしまうというのもすごいです。


フィードパス、SaaS型メッセージング/コラボレーションサービスを1月に開始 - ZDNet Japan

「フィードパスは11月21日、ウェブ対応メッセージング/コラボレーション機能を提供するSoftware as a Service(SaaS)型サービス「feedpath Zebra」を2007年1月に開始すると発表した。」

2006年11月21日

Zimbraにオフラインクライアントが追加予定

  先日、有償顧客が400万人突破という記事を紹介したZimbraですが、12月にオフラインでも利用できる機能を追加するようです。

 要は専用ソフトを配布するものと思われますが、「電子メールやカレンダーの情報の保存にローカルデータベースを使用するが、こうした情報は、ユーザーがZimbraの電子メールサーバへ再接続した際に同期される。」とのことで、NotesやExchangeのような使い勝手も実現するというところでしょうか。

 Web2.0的なサービスというとウェブサービスが基本です。
 ZimbraのCEOのDharmaraj氏も「われわれは常々、(ウェブベースの)アプリケーションはデスクトップアプリケーションよりも高品質だと言い続けている」と発言しており、ウェブサービスへのこだわりは強いようですが、それでもオフラインクライアント提供に踏み切るというのは、やはり企業向けにサービスを提供するとモバイルや回線接続が悪いときにもデータを利用したいというニーズが強く出てくるということでしょうか。

 ちなみに2007年にはインスタントメッセージング機能も追加されるようですから、着実にMicrosoftのExchangeやSharepointと正面から対抗するラインアップをひいていくようです。
 

Zimbra、ウェブメールサービスにIM機能を追加へ - ZDNet Japan

「オープンソースソフトウェア企業のZimbraは2007年に、同社が提供するウェブベースの電子メール、カレンダーソフトウェアに統合型インスタントメッセージングを導入する計画だ。同社の最高経営責任者(CEO)がこの計画を明らかにした。
 またZimbraは12月に、オフライン時でもウェブベースソフトウェアを利用できる「オフラインクライアント」をリリースする予定だ。」

ブログ時代の仕事術セミナーについて

pasonatech_logo.png 12月6日(水)の19時から、パソナテックさんが主催する「あすなろBlog」セミナーで講演をさせていただきます。
 
 「ブログ時代の仕事術」というタイトルがついているように、日ごろ私や、私の知り合いのブロガーの人が、実践しているブログから、RSSリーダーやソーシャルブックマーク、ブログ検索などの情報活用術についてご紹介する予定です。

 7月に実施した情報収集編に続き、今回は情報活用編です。
 誰でも無料で参加できるようですので、ご興味のある方は是非どうぞ。
 (参加される方は、お手柔らかにお願いします。)

セミナーの詳細についてはこちら

2006年11月17日

全ての過去記事に「タグ」をつけてみました。

workstylememo.gif 会社のウェブマスター白石さんにMovable Typeを最新版にアップデートしてもらったので、えっちらおっちらと過去記事に「タグ」をつけなおしてみました。

 各記事の最後にタグが表示されていますので、そのタグを選択すると過去の関連記事が一覧で表示されます。
 ワークスタイル・メモでは、できるだけ記事の文中で過去の記事にリンクをするようにしていますが、タグを使ってもらえば、そのサービスの関連ニュースや、関連のサービスを探しやすくなるのではないかと思います。

 ちなみに、久しぶりにfeed meterのランキングを見たら、このブログが何とトップ100にランクインしてました。開設から1年もたってないのに感動です。
 皆さん、ありがとうございます。
 (いつのまにか2年以上書いている個人ブログが1年足らずの会社ブログに抜かれているのは、ちょっと寂しかったりもしますが)

feedmeter93.gif

 このブログでは海外のツールを中心にレビューしてますが、別に英語のサービスを日本の人に使ってほしいと言うわけではありません。そのレビュー記事を元に、日本発でも、同じような使い勝手のツールや、もっと良いサービスが生まれると良いなーと勝手なことを思っていたりします。
 (もちろん、自分達でも作りたいというのが一番ですが。)

 今後は、日本発の使い勝手の良いサービスも、もっとレビューしていこうと思っていますので、良いサービスがあったら是非教えてください。
 (一緒に面白いサービスを考えたい、作りたい!というご連絡も歓迎です!)

 今後も、よろしくお願いします。

2006年11月16日

Googleカレンダーのソーシャルカレンダー化が進展中

google_logo.gif Googleカレンダーでイベント情報を検索することができるようになったようです。
 日本語版では表示されていないので試すのを諦めかけたのですが、Going My Wayでkengoさんが実際に検索しているのを見て、言語設定を英語にしてみたらボタンが表示されました。
 検索自体は日本語でもできるので、是非試してみると良いと思います。
 

 もちろん、Googleカレンダーの情報流出問題で話題になったように、これまでも公開カレンダーを検索すること自体はできたのですが、これまでの検索はカレンダー単位の検索でした。
 個別のイベントも検索にはひっかかりますが、表示は基本的にカレンダー一式セットになります。

 で、今回追加されたのが個別のイベント検索機能。
 「コンサート」とかキーワードを入れるとカレンダーごとに個別の予定を一覧で表示してくれます。

 さらに場所や日時を指定したり、週表示、月表示で検索することもできるので、完全にソーシャルカレンダー機能の実装と言って良いでしょう。
 これからはイベント検索する人も増えると思われるので、Googleカレンダーを公開設定にするときはより注意が必要になりそうです。

 それにしても、昨日ようやくマルチスケジューラにGoogleカレンダー連携を実装したところなのに、Googleの機能追加のペースはやっぱり速いですね・・・背中が見えません。


 先日、ソーシャルカレンダーサイトのZventsが、VCから7億円の増資を行ったというニュースがあったばかりでしたが、米YahooもソーシャルカレンダーのUpcomingを買収してありますし、米国ではソーシャルカレンダーサービスの戦いも小規模ベンチャーから、かなり大規模なレベルにステージが移っているようです。
 
 日本の利用者にとっては当面、eventcastとGoogleカレンダーあたりの選択になりそうですが、類似のサービスもいくつかでてきているようですし、日本のカレンダーサービスの大御所であるヤフーカレンダーの動向も気になるところです。


ITmedia Biz.ID:Google Calendar、映画やコンサートなどのイベントが検索可能に

「米Googleは11月15日、オンラインカレンダー「Google Calendar」に新機能を追加した。映画やコンサートなど、公共のイベントスケジュールを検索できるようになった。
 イベントを検索するには、Google Calendarの画面上にある検索窓に、映画のタイトルなどのキーワードをインプットし、「Search public events」ボタンをクリックする。」

2006年11月15日

Googleカレンダー連携機能をマルチスケジューラに追加してみました

mulsche_logo.gif 本日、マルチスケジューラにGoogleカレンダー連携機能を追加したバージョン4.6.2を公開しました。

 Googleカレンダーが出力している「カレンダーのアドレス」や「個人用URL」に表示されているXMLアイコンのアドレスを、マルチスケジューラの設定画面から入力することで、Googleカレンダーの予定をマルチスケジューラに表示することができます。

 Googleカレンダーが出力している個人用URLを利用すれば、自分が作成した非公開カレンダーの予定もマルチスケジューラに表示することができるので、社内ではマルチスケジューラ、友人とはGoogleカレンダーというような併用もしやすくなるのではないかと思っています。


 なお、残念ながら、Googleカレンダーが他のical形式のデータを読み込んで表示しているカレンダーについては、GoogleカレンダーかXMLデータ等で出力がされていないようなのでまだ取り込むことはできません。ical形式やRSSへの対応は今後検討したいと思っています。

 また、それ以外にもToDoの担当者の自由記入機能やCC機能とメール送信機能。
 ToDoのステータスの一覧画面からのインライン変更機能などを実装していますので、ぜひお試しください。

 ちなみに、Googleカレンダーへの追加方法は結構ややこしいので、簡単なビデオマニュアルを作ってみました。参考にしてください

最新版のダウンロードはこちら
  
 マルチスケジューラの機能追加に関する詳細のリリースノートはこちら

2006年11月14日

37SignalsのBasecampの登録者数が100万人を超える

37signals_logo.png BasecampやBackpackなどのアプリケーションや、Ruby on Railsなど、さまざまな分野で注目を浴びている37Signalsのブログで、Basecampの登録者数が100万人を越えたと発表されています。
 
 それ以外のアプリケーションについても開示していて下記の通り。

Basecamp(プロジェクト管理):100万人超
Backpack(個人情報管理):数十万人
Campfire(グループチャット):十万人
Ta-da List(ToDoリスト):数十万人

 なんでも、37Signalsのサービス全部で登録者数は来年には200万を余裕で超えることになりそうです。
 もちろん、この数の中には休眠アカウントや重複カウントも含まれるそうですが、業務用を中心としたアプリケーションでこの数字は堂々たるものです。
 
 単独でなりたっている企業だけに買収の噂もあまりたちませんが、おそらくアプローチは多々あるのではないかと想像されます。
 37Signalsの動向には、今後も注目です。


Basecamp turns 1,000,000 - (37signals)

「This afternoon, the 1,000,000th person will be added to Basecamp. The account that registers this 1,000,000th person will be given a $500 credit towards their account. If that person isn’t part of a paying account, we’ll give the credit to the closest paying account over the 1,000,000 mark.」

2006年11月13日

日本のファイル転送サービス一覧

workstylememo.gif 先週、海外のファイル共有ソフトのレビューの一覧を作成しましたが、あらためて日本のサービスを全くチェックしていないことに気がつきました。
ざっと調べたところ、ほとんどのものは宅ふぁいる便と同じ仕組みのようなので、細かいレビューはせずに一覧表だけ掲載しておきます。

実は宅ふぁいる便ぐらいしか知らなかったのですが、以外に日本にも同じようなサービスはいろいろあるんですね。
ただ、Alexaのランクを見る限り、宅ふぁいる便が一人抜き出ていると言うところでしょうか。
(ちなみにグローバルでトップのファイル転送サービスのYouSendItはAlexaで331位で、売りに出ているDropSendは50,460位でした)


■日本のファイル転送サービス

  サービス名概要 サイズ
制限 

個数制限等

 収益
モデル
Alexaランク 
宅ふぁいる便
大阪ガスグループが運営する日本最大のファイル転送サービス。
会員登録者は69万人を越え、月間利用者は146万人。
50MB
1度に10個
広告
 17,857
データ便/セキュリティ便
無料のファイル転送サービス。
受信者確認をするセキュリティ便を利用することも可能
100MB
1度に10個
広告
 112,679
おくりん坊
無料のファイル転送サービス
企業向けに有料版も販売している。
250MB
 広告
企業向け有料版
 102,121
ファイルオクール無料のファイル転送サービス。
シンプルに利用者登録不要でファイル送信できる
100MB 1個 広告  97,406
ファイルポスト 無料のファイル転送サービス。
メールソフト起動機能がある。
150MB 1度に10個 広告  不明
WebFile
無料から有料まで幅広いコースを選択できるファイル転送サービス。アドレス帳など関連機能も充実。携帯電話から配布も可能
100MB~10G
 有料版
300円/月~
 159,026
デジタルバイク便
有料のファイル転送サービス。
ファイルの開封状況や配送履歴などの一覧画面もある
100MB
回数無制限
有料
1,365円/月~
 4,892,613
メガ@メール
有料のファイル転送サービス。
ファイルサーバーとしても利用可能になる予定
100MB
1度に3個
有料
6,300円/6ヶ月~
 2,242,785
eDATAExpress便
独自ソフトをインストールして利用する有料の大容量ファイル転送ソフト
200MB~1GB
フォルダも可能
有料
3,129円/年~
 不明

2006年11月 9日

stikkit (自動分類ポストイット)

stikkit1.gif stikkitは、オンラインポストイットのようなサービスです。
 Web 2.0 Summit Launchpadでプレゼンをしていたようで気になったのでレビューしてみました。

 stikkitは、まぁ言ってしまえばGoogle Notebookのようなオンラインメモ帳です。
 ポストイットのような画面に、メモを書き込んで保存することでオンライン上に保存されます。
 で、stikkitの最も特徴的な機能は、その際にそのメモの内容を自動的に判断して該当のデータとして保存してくれる点。

 たとえばURLが表示されていればブックマークとして分類され、名前と電話番号を記入するとアドレス帳に分類されます。
(ただどうやって日付を入力するのかが良く分かりませんでした、誰か教えてください・・・)
 
 また、ソーシャルブックマークのようにブックマークレットを作成し、そこから情報を登録することもできるのですが、ポップアップウィンドウが表示されるのではなくウィンドウ内に付箋紙画面が表示されるのも面白いです。(画面が隠れてしまうので使い勝手としては微妙ですが)

 さすが一つ一つの機能の使い勝手は、Remember the MilkGoogleカレンダーなど個別のサービスには劣っていますが、一つの入力画面で自動的にデータを分類するというアプローチは興味深いです。
 メモを取る前にその情報は何かを考えて機能を起動するのではなく、メモを取りながら自動的に分類されると言うアプローチは、グループウェアやPIMソフトでも参考になりそうです。


stikkit2.gif【Stikkitの主な機能】
・オンラインメモ機能
 件名と本文のメモを作成することができる(件名は自動作成)
 メモを作成中にメモが自動的に分類される
 (カレンダー、ToDo、アドレス帳、ブックマーク)
 メモを編集することができる
 メモの編集履歴を表示することができる
 メモにコメントすることができる

・メモ一覧機能
 時系列にメモを表示することができる
 分類別にメモを整理することができる
 メモにタグで整理することができる?

・共有機能
 メモをメンバーを指定して公開することができる


【Stikkitの概要】
運営:values of n,Inc (Portland, Oregon)
開始:2006.11?
収益:特に無し

stikkit.gif

ソーシャルカレンダーのZventsが7億円超の増資を実施

zvents_logo.gif TechCrunchによると、以前にレビューしたソーシャルカレンダーサイトのZventsが700万ドルの資金調達を行ったそうです。
 700万ドルと言うと日本円にして7億円以上ですから凄いですね。

 私がZventsやEventfulなどのソーシャルカレンダーサイトをレビューしてたのはもう1年前になりますが、当時Upcomingをヤフーが買収したのもあり、この分野はてっきり大手ネット企業が押さえるのかと思っていましたが、Zventsはがんばっていたんですね。凄いです。
 サイトのデザインも変っていますし、機能も相当強化されているようです。

 ソーシャルカレンダー、ソーシャルイベントサイトというと、日本ではeventcastぐらいのように思いますが、evnetcastもそのうち億単位の増資をするような企業になるのでしょうか、注目したいです。


TechCrunch Japanese アーカイブ » イベント検索のZventsが$7M(700万ドル)の資金を調達

「地域のイベント管理技術とカレンダーのベンダーZventsが今日(米国時間11/7)、シリーズA投資で計$7M(700万ドル)の資金を調達したことを明らかにした。取りまとめはVantagePoint Venture Partnersが行い、同社以外にはRed RockとNetService Venturesが投資に参加した。 Zeventsは強力な商品群とAPI、実力派のチーム、充実した顧客リスト、それら全てをひとつにまとめたような会社だ。」

2006年11月 8日

Flockがファイル転送サービスのDropSendに食指?

 昨日のファイル共有サービスリストではカバーしていませんでしたが、DropSendというファイル転送サービスが売却を希望しているそうで、ソーシャルブラウザのFlockが関心を示しているそうです。

 ブラウザとファイル転送ツールのセットと言えば、一時期はFirefoxプラグインのAllPeersが話題になりましたし、結構面白そうな気もします。
 もちろん、こうやって買収確定前に噂が出てしまうと、実際には決まらない事が多いという話もありますが。

 DropSend自体は、宅ふぁいる便やYouSendITなんかと類似のサービスのようですが、ファイルをドラッグして送信できる専用ソフトがあるのが興味深いです。
 気が向いたらレビューしてみたいと思います。


TechCrunch Japanese アーカイブ » DropSend、売りに出る―Flockが興味か?

「ファイル共有のDropSendは、この分野のリーダーYouSendItと似たサービスだが、今日(米国時間11/5)、売却を希望していると発表した。運営会社のCarson Systemsによれば、このサイトは収益を上げ、成長中だが、同社はこのサービスに集中する時間が取れないとのこと。」

2006年11月 7日

ファイル共有ソフトのレビュー一覧

workstylememo.gif ワークスタイル・メモでレビューをしたファイル共有ソフトやファイル転送ソフトのレビュー一覧です。
こちらに掲載しているのは、基本的に何らかのソフトウェアのインストールが必要なタイプになります。

他に面白いサービス、参考になりそうなサービスがあれば、是非教えてください。

■ファイル共有ソフト、ファイル転送サービス

  サービス名概要 サイズ
制限 
専用ソフト 収益
モデル
開始時期 
folderlogo.gif
FolderShare
 
ビジネス向けのフォルダ共有ソフト。
フォルダ単位で同期ができる。Microsoftが買収
無し 両側必要
無し? 2002?
groovelogo.gif
Groove
Microsoftに買収されたP2Pコラボレーションツール。次期Officeのラインアップに入る予定。
無し
両側必要
有料版 2000?
Windows Live Messenger
MSNメッセンジャーの後継となるメッセンジャーソフト。メンバー同士でフォルダ共有が可能
無し
両側必要
広告? 2006?
alllogo.gif
AllPeers
Firefoxのプラグインとして動作するファイル共有ソフト。
無し 両側必要無し(将来有料化?) 2006.8?
redlogo.gif
Red Swoosh

P2P技術を活用したファイル分散配信サービス。
アップロードしたURLを変換して利用する
無し
受信のみ
広告+有料版
(月20$~)
2006.7.5
pandologo.gif
Pando

P2P技術を活用したファイル転送ソフト。登録者は150万人を越える。
1GB
両側必要
広告
2005.6.22
zaprlogo.gif
Zapr

P2P技術を活用したファイル転送ソフト。受信側はメールでURLを受け取る。
無し
送信のみ
無し(将来広告見込?)
2006.8?

2006年11月 2日

YouSendIt (100万人が登録しているファイル転送サービス)

yousendit1.gif YouSendItはクライアントソフトなしで利用できるファイル送信サービスです。
 以前に使ったことはあるのですが、先日のOffice2.0のスポンサーになっていたのでレビューしてみました。

 YouSendItはいわゆる日本の宅ふぁいる便と同じようなサービスです。
 ウェブの画面からファイルを選択し、相手のメールアドレスを指定することでサービス経由で大容量のファイルを送信することができます。

 宅ふぁいる便はユーザー登録が必須で、送信できるファイルサイズは最大50MBまでですが、YouSendItはユーザー登録をしなくても利用でき、ファイルサイズは最大100MB。
 さらに有料オプションを登録すると2GBまでのファイルが送信できるようになります。
(たしか以前は1GBまで無料で利用できたのですが、ビジネスモデルを変えたようです。)

yousendit2.gif すでに月のユニークユーザーが9万人で、利用者は220カ国にまたがり、6500人以上の有料顧客と100万人の登録ユーザーがいて、3万ギガバイトのファイルが毎日やりとりされているとのこと。
 非常にシンプルなウェブサイトで、シンプルなサービスですが、カンファレンスのスポンサーになるぐらいですから、結構ビジネスとしても上手く回っているのではないかと想像されます。

 ちなみに、有料プランのもっとも高いものでは、自分が送るだけでなく自分が受け取るファイルも2GBまでにできたり、ファイルにパスワードを書けたりダウンロードページをカスタマイズできたりとさまざまなオプションもあり便利です。

 このYouSendItのビジネス実績が、今週レビューしたPandoRedSwooshなどの、P2P技術を使ったファイル転送ソフトが米国で複数登場している一つの要因なのかもしれません。

【YouSendItの機能】
・ファイル配信機能
 無料で100MB、有料で2GBまでのファイルを転送することができる
 無料で7日間、有料で14日間ファイルは維持される
 無料で100回、有料で200回~500回ダウンロードすることができる
 複数のファイルを同時に送信することができる(有料)
 送信したファイルを自動的にバックアップする(有料)
 送信したファイルにパスワードを書けることができる(有料) 

・ファイル受信機能
 他の利用者から2GBまでのファイルを送信してもらうことができる(有料)

・配信管理機能
 配信の実績等のレポートを見ることができる(有料)
 送信者のアドレス一覧を登録することができる
 
・その他
 ダウンロードページをカスタマイズできる(有料)
 表示される広告を外すことができる(有料)
 利用者に表示される広告を外すことができる(有料)


【YouSendItの概要】
運営:YouSendIt (Mountain View, CA)
開始:?
収益:広告及び有料オプション(月約5ドル~約30ドル)


【YouSendItの画面】
yousendit.gif

Web2.0系ツールの買収競争はそろそろ終わりに近づいているのかも。

pluck.gif PluckというRSSリーダーが、エンドユーザー向けサービスから撤退したそうです。
My RSS 管理人ブログ : RSSリーダー Pluck 終了 - RSSリーダー市場も終了?

 Pluckという名前は、日本ではほとんどなじみが無いのですが、なんでもIEやFirefoxのようなブラウザに組み込んで動作するブラウザで、比較的評判も良かったようです。
 評判が良いけれども、撤退せざるを得ないというところにこの市場の難しさが垣間見えます。

 Read/Write Webでも、「エンド向けRSSリーダーの市場はもはや無い。RSSリーダーの独自展開で勝負なんてもはや無理」とばっさり書かれているそうで、赤松さんもRSSリーダーのようなツールはネットワーク的な広がりを見せるサービスでもないし、スイッチングコストが安いので囲い込みが難しく、ネットの大御所が次々に参入してくるような状況では仕方が無い判断だと書かれています。

 そういえば、以前もGoogle Calendarのサービス開始後に、オンラインカレンダーのkikoが運用継続を断念してサービスをeBayのオークションに出したというニュースがありましたが、MicrosoftやGoogle、Yahooなどの大手企業が無料ツールの開発に力を入れるにつれ、自然と独立系の淘汰・撤退が進むという流れが本格化してきているような気がします。

 まぁ、1年前に「Web2.0企業の成功とは、Web1.0企業に買収されること?」という似たような記事を書いているので、その頃より傾向が明確になっただけと見ることもできますが、1年前に比べると最近はさらに細かいツールのレベルに買収が移ってきている印象があります。

 
 Googleに買収されたWritelyJotspot、Yahooに買収されたdel.icio.usやFlickrのような成功事例も、もちろんあるわけですが、SNSやブログのように利用者がお互いにお互いの画面を閲覧するソーシャルメディアに比べると、RSSリーダーやカレンダーサービス、オンラインToDOリストのようなツールの場合には、ツールの利用者以外がお互いの画面を見る機会は少ないですし、広告も貼り付けづらかったりという壁がある模様。
 
 GoogleやYahooのように自社のサービスを利用してもらうことによって、広告収入なりのメインの収入が増えるから、RSSリーダーやSBMのようなツールはそのための「利用者獲得の手段」と割り切れる企業と、そのツール自体で何とか収益をあげなければいけない企業では、もとから土俵が違うわけで。

 今後、大手企業に買収されるチャンスを逃したWeb2.0系ツールは、企業向けなりの細かいニーズに対応できるように地道に展開して有料サービス等の別の収益機会を探るか、個人レベルのサービスとして地道に運営をしていくか、撤退かの三択を迫られることになりそうです。
(昨日、発表になったGoogleのJotspot買収というニュースに対し、競合企業のSocialtext早速対抗心を燃やしているようです。)


 もちろん、今後もネット大手企業に買収されるような新しいサービスは生み出されてくるとは思いますが、とりあえず現段階で思いつくようなWeb2.0系ツールのラインアップについては、Google、Yahoo、Microsoftともにある程度買収するなり自社で開発するなり方針が固まってきている感じですので、買収競争もそろそろ終わりに近づいている気がします。

 そう考えると、似たような買収が日本ではほとんど見かけないのが気になるところですが。
 まぁ、日本では今はベンチャーのエグジットは株式公開が花盛りですし、そもそもツールを買収してくれる候補があまり思いつかないのが現状ですから、日本で大手企業に売却するのをゴールにツールを開発しようというベンチャーがあまり生まれてこないのも、ある意味当然といえば当然なのかもしれません。

2006年11月 1日

Red Swoosh (大容量ファイル配信サービス)

redswoosh1.gif Red Swooshは、P2P技術を活用した大容量ファイル配信サービスです。
 昨日のTechCrunchのPandoの記事にライバルとして掲載されていたので、あわせてレビューしてみました。

 Red Swooshはもともと企業向けに有料でファイル転送サービスを提供していたそうなんですが、最近無料のファイル配信サービスを公開したところです。
 この使い方が実に簡単。
 配信したいファイルのURLをRed Swooshのウェブサイトで入力して専用のURLを生成するだけ。

 実際には http://edn.redswoosh.net/ というアドレスのあとに配信したいファイルのURLを続けて記入するだけです。

redswoosh2.gif Red Swooshのソフトウェアがインストールしてあれば、このリンクをクリックするだけでファイルを高速でダウンロードすることができます。
(ソフトウェアをインストールしていないとインストール画面が表示されます。ちなみに会社の環境では上手く動作しませんでしたので、プロキシの関係かもしれません。)

 受信側にクライアントソフトのインストールが必要という点がネックになりますが、送信側も受信側もID登録すら必要ありませんし、簡単にウェブ上にリンクを生成できるのは面白いです。
 またRed SwooshではID登録をすればファイル配信の管理も可能。
 さらに有料アカウント契約をすれば、ファイル配信時に受信者に表示される広告を消すこともできるなど、ビジネスモデルも興味深いです。

 ファイル配信向けのサービスだけでも、Zaprは送信側のみソフトウェアが必要、Pandoは両側、そしてRedswooshは受信側のみソフトウェアが必要、とバリエーションがありますし、ファイル共有はGrooveFolderShareからAllPeersまで、アメリカのP2P技術を活用したファイル配信ソフトは実に多岐に渡っているのが面白いです。

 日本でも類似のサービスはあるのでしょうか?
(アリエルでも開発してみたいところですが人手が・・・誰か一緒に開発してみませんか?)


【Red Swooshの機能】
・ファイル配信機能
 大容量ファイル配信用のURLを生成することができる
 クライアントソフトを通じて大容量ファイルを高速でダウンロードすることができる
 
・配信管理機能
 配信の実績等のレポートを見ることができる
 時期を指定して特定のクライアントにファイル配信ができる?
 
・その他
 利用者に表示される広告を外すことができる(有料)


【Red Swooshの概要】
運営:Red Swoosh, Inc. (San Francisco, CA)
開始:2006.7.5 (会社は2001年に設立)
収益:広告及び有料オプション(月20ドル~)
従業員:6名?

Googleが企業向けWikiのJotspotを買収

google_logo.gif 企業向けWikiのJotspotがGoogleに買収されたようです。

 既に、Jotspotのサイトは新規登録が閉鎖され、既存顧客も使用課金が停止されているようです。
 Jotspotの既存顧客は2000社程度のようで、顧客ベースや、サービス自体はそれほど大きなものではないと思いますが、TechCrunchによると今回の買収の主な目的はJotspotの開発チームではないかと推測されており、もう一つの可能性としてはGoogleのプロジェクト管理用アプリにJotspotを充てるというのが指摘されています。

 競合企業となる企業向けwikiのSocialtextや、プロジェクト管理サービスのBasecampを提供する37SignalsやZoho Projectにとっては、気になるニュースなのではないでしょうか。

 どちらにしてもWritelyGoogle Docsになったときのようにサービス名自体は変更されることになる可能性が高そうです。
 
 Jotspotは日本ではあまり有名ではないですが、使い勝手の良いwikiとして評判でしたから、これでいわゆるOffice2.0サービスにおけるGoogleの存在感はまた一層増すことは間違いないでしょう。

※CNETにも詳細の記事がアップされました。
 グーグル、Wikiシステムを提供するJotSpotを買収 CNET
 

TechCrunch Japanese アーカイブ » GoogleがWikiコラボのJotspot買収

「Googleが今日(米国時間10/31)、wikiベースの会社Jotspotの買収を発表した。これによりGoogleのオフィス戦略はたちまちリッチになった。Jotspotのビジネス主導型サービスはカレンダー機能やフォト共有など山ほどある各種アプリを丸ごとwikiのフレームワークにプラグとして組み入れるサービス。今夏新たに登場した」

   

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