2007年8月 9日

E-Times TechnologiesがStickam Japan!ラボを開設。

stickamjp_logo.png 昨日紹介したStickamですが、入れ違いで日本語版を運営するE-Times TechnologiesがStickam Japan!ラボなる実験サイトを開設していたそうです。

 早速、Stickam ライブ ストリームショットという、キャプチャー画像の一覧表示サービスと、ニタニタ放送というライブ配信中の映像にコメントを投稿できる機能が公開されています。
 正直、ニタニタ放送というサービスネーミングはどうかと思いますが、日本に開発部隊がいるという特徴を活かしてこういった独自の実験や機能追加をしていくというのは興味深いアプローチです。
 
stickam_lab.png

 日本のギークを中心としたコミュニティにおける注目度は、今のところUstreamが一歩リードしている印象もありますが、Stickam Japan!ラボではAPIの公開にも取り組んでいるようで、このあたりが日本の開発者のコミュニティに注目されるようになれれば、まだまだ勝負は分からないかもしれませんね。
 なんにしても動画ストリーミングサービスには今後も注目です。


Stickam Japan!が実験サイト開設。ニタニタ放送など実験サービス公開

「E-Times Technologiesは、Webカメラを利用したライブ配信が可能な動画共有サイト「Stickam Japan!」にて、実験サービスを公開する「Stickam Japan!ラボ」を開設した。 」

2007年8月 7日

Pulseというフィード管理機能で、PlaxoがSNS市場にあらためて参入?

plaxo_logo.png コンタクト管理サービスのPlaxoがPulseという機能を追加したようです。

 なんでも機能としてはSNSのfacebookを相当意識したつくりになっているようで、TechCrunchなどでも話題になっています。
(ただ、比較的どのサイトでもこのままでfacebookに勝てるとは思えないという論調が中心のようですが)

pulse2.png

 Pulseをちょっと使ってみた個人的な感じでは、Zikiiddyのようなプロフィールサービスのように、複数のウェブサービスのフィードまとめ機能がSNS的になっているという印象です。

 ブログやFlickrのような写真共有サイト、DiggやDel.icio.usのようなSBMはもちろんのこと、YouTubeのような動画共有サイトからTwitterJaiku、はてはtumblrPownceまでIDを登録すると自動的にフィードを取得し、自分のネットワークの特定の属性の友人に表示することができるようになっています。

pulse.png

 普通、mixiのようなSNSでは友達の更新情報というのはmixi内の日記や写真を更新したときに表示されますが、Pulseではそれを外部サービスがそれぞれ登録できるイメージですね。
 mixi日記の外部ブログの機能が各サービス別に登録でき、それがさらに友達のグループ別に分けられるというわけです。

 Plaxo自体はちょっとサービスが中途半端な印象もあるので、今回のPulseが流行るかどうかは良く分かりませんが、こういうフィードを再活用するパターンというのは、もっといろいろ研究する余地があるような気がしてきました。

※CNETに公開後の詳細の記事が掲載されました。
 Plaxoが新SNS「Pulse」ベータ版を公開--目玉機能は「People Feeds」:ニュース - CNET Japan


スケジュール管理サービスのPlaxo、まもなくSNSに参入か:ニュース - CNET Japan

「ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)市場に米国時間8月6日、また本格的なサービスの参入があるようだ。
 コンタクト情報やスケジュールの管理サービスを提供するPlaxoが立ち上げるこのサービスは、ビジネス特化型の「LinkedIn」と、今でもお遊びの写真であふれるFacebookの中間的な存在になりそうだ。」

2007年8月 3日

Backpackがアップデートし、より細かいカスタマイズに対応

 Lifehacking.jpによると、37SignalsのBackpackが、ちょっと前に結構大幅のアップデートを行っていたようです。

 Backpackは日本ではいまいち知名度が高くないのですが、登録者数は30万を超えているらしいですからビジネス向けのサービスとしては結構なヒット商品と言っていいでしょう。

backpacknew.png

 Lifehacking.jpの著者の方は、Backpackをブラウザのスタートページにしているようですが、たしかに仕事でPCを使っている人からすると、NetvibesPageflakesのような公開コンテンツを対象としているスタートページよりも、仕事の情報をまとめてみられるシステムに+α公開コンテンツを追加する方が理にかなっている気もします。
 
 そのあたりはGoogle Appsが、Google DocsiGoogleの組み合わせで狙っていく市場だとは思いますが、37Signalsのアプローチも気になるところです。
 

新しい Backpack が公開 | Lifehacking.jp

「二日前に「近日アップデート」と紹介したばかりだったのに、もうリリースされました。先日紹介した「コンポーネントの自由配置」と「セパレータ」の機能に加えて、非常に便利な機能がいくつもさらに追加されていました。」

Pandoがコンテンツ配信サービスに参入していたようです

pando_logo.gif 以前このブログでも大容量ファイル転送サービスとして紹介したPandoですが、「P2Pとかその辺のお話」によると、コンテンツ配信サービス(CDN)に参入していたようですl。

 似たようなサービスであるRed Swooshがコンテンツ配信サービスのAkamaiに買収されたりもしていますから、流れとしてはこういうことなのかもしれませんね。

 最初からコンテンツ配信を目指したP2Pファイル共有サービスのほとんどは訴訟によって消えていきましたが、ビジネスやプライベートなグループでのファイル転送をベースとしたサービスがいつのまにか利用者を増やしてコンテンツ配信サービスに展開していくというのは皮肉な話ですね。
 まぁ、AllPeersFolderShareのように最初からクローズドグループを前提としているファイル共有ソフトと、Red SwooshやPandoのようなオープンなファイル転送を前提にしているソフトはそのつくり自体も違うとは思いますが。

pando_cdn.png


 ちなみにPandoの利用者は、すでに1000万人を突破しているようですね。
 ラテンアメリカで人気のP2Pアプリになっているということのようで 「スペインの雑誌では、FireFoxやAIMと並んで、マストアプリケーションだとして紹介している」とのこと。
 すごいです。

 市場のサイズとしては当然単なる大容量ファイル転送よりもコンテンツ配信の方が大きいですから、今後のPandoはJoost的なサービスとして認識されるようになるのかもしれません。

※Internet Watchにも記事が掲載されていたようです。
アクセス増えたらP2Pに切り替え、米Pandoがコンテンツ配信の新サービス


P2Pとかその辺のお話 Pando、CDN参入のインパクト

「あらかじめ断っておくと、これは先月のニュース。このPandoのCDNへの参入について、日本ではInternet Watchが報じているのだけれども、なんとなく見過ごしていた。アクセス増えたらP2Pに切り替えかぁ程度に思ったくらいだったと思う。で、先日、たまたま調べごとをしていたところ、このInternetWatchの記事を再び目にしたのだけれども、そのときにPando Publisherのページにリンクが張られているのを見つけ、何の気なしに覗いてみたら、これがまた面白そうな話だったよ、というお話」

2007年7月27日

ThinkFree Premium Editionのベータテストが実施中

 TechCrunchによると、ThinkFreeThinkFree Premium Editionというオンラインオフラインでシームレスに同じサービスが利用できるソフトウェアのベータテストを実施しているようです。

 CNETにもRedHerringでの「数年後、MS Officeの市場独占は消える」というThinkFreeのCEOのプレゼンが掲載されており、「今秋には有料サービスも開始すべくベータテスト中」ということが書かれていましたが、このThinkFree Premium Editionのことのようですね。

thinkfree_premium.png
 Google DocsZohoシリーズが、Google GearsAdobe AIRなどに対応してオフラインでも利用ができるようになれば、このThinkFree Premium Editionと同じことができるソフトウェアが無料で提供されることになる可能性はかなり高いと思われるのですが、ThinkFreeとしては完成度で勝負できると踏んでいるということでしょうか

 ちなみにThinkFreeは、日本でもおてがるオフィスの名称でソースネクストと提携して販売していましたが、エンタープライズ市場にも参入する予定だそうで、日本でのパートナーにもアプローチしているとのこと。
 どこと提携するのかも気になるところです。


TechCrunch Japanese アーカイブ » ThinkFree Premium Betaテスト招待状を読者50名にプレゼント

「ThinkFree Premium Editionは、Microsoft Officeのようなスタイルの機能性をオンラインあるいはオフライン問わずにシームレスに提供するデスクトップクライアント。現在、クローズド・ベータ段階にある。」

PownceがAPI公開に向けて準備を開始

pownce_logo.png 先日レビューしたPownceがAPI公開にむけて動き出したようです。
 
 個人的にはTwitterがブレイクしたのはAPIの効果が非常に大きかったと思っているので、PownceにとってもAPIは必須だと思っていたのですが、TechCrunchの記事を見る限りようやく「API公開の実装に向けて活動するグループを作った」レベルのようで、正直ちょっと取り組みが遅い気がしますね。

 実際の公開は9月を目指しているようですが、個人的には下手をするとその間にTechCrunchでも書かれているように、サービスがものめずらしさを失ってしまうのではないかという気もします。


TechCrunch Japanese アーカイブ » Pownceが、ついにAPIを公開

「Pownceは、Pownceの公開APIの実装に向けて活動するグループを発足させたことを発表した。
Pownce自身、そのブログの中でりっぱに述べている。「APIがないことで、Pownceは最初から批判にさらされてきました。」」

マイネットジャパンとオーシャンブリッジがエンタープライズ2.0サービス開発で提携

intranewsing_logo.gif マイネットジャパンとオーシャンブリッジが、イントラnewsingNet-It Centralを連携させたナレッジマネジメントソリューションの共同開発を勧めていくそうです。

 イントラnewsingについては先日、Enterprise2.0専門ソーシャルニュースサイトiUG newsingのニュースをご紹介しましたが、社内向けソーシャルブックマーク(イントラSBM)的なサービスになります。

 イントラSBMというとついついソーシャルブックマークやソーシャルニュース的な行為を、そのまま社内のメンバーだけでやるという印象を受けがちですが、こうやってそのピックアップの対象を社内のドキュメントにするというのはなかなか面白い組み合わせだと思います。


 ちなみに上原さん高山さんの2人とも、社長がブログを書いていることでも有名ですが、CNET Venture Viewには2人並んで出ていたりもしたそうです。

uehara_takayama.jpg


マイネットとオーシャンブリッジ、社内ドキュメント共有分野で業務提携 - ZDNet Japan

「マイネット・ジャパンとオーシャンブリッジは7月25日、人気ランキング型の社内ドキュメント共有ソリューションの提供を目的として業務提携すると発表した。
 両社は今回の提携で、マイネット・ジャパンの企業内ソーシャルニュースシステム「イントラnewsing」と、オーシャンブリッジのドキュメント共有システム「Net-It Central」の機能を連携したナレッジマネジメントソリューションの共同開発を進める。」

※情報開示:徳力は、イントラnewsingを開発しているマイネットジャパンのアドバイザーを務めています。

2007年7月24日

SocialtextがオープンなCEO探しを実施中

socialtextlogo.gif TechCrunchによると、Wiki企業のSocialtextが新しいCEOを探しているそうです。

 Socialtextといえば、企業向けWikiの代表企業で、エンタープライズ2.0という概念を先端にたって啓蒙してきた企業でもあるのですが、なかなか次の壁を突破できないで苦しんでいるようですね。

 今回のCEO探しは、会社を「一段高いレベルに上げる」ためのニューリーダーという位置づけになるようですが、はたしてどうなることか。

 ちなみに、現CEOのRoss Mayfieldのブログでは、「CEO2.0」という記事でその思いのたけがつづられています。

 彼のブログはにはしっかり、TwitterJaikuのブログパーツや、MyBlogLogへのリンクなんかが貼られていて、いかにもWEB2.0時代の経営者という感じなのですが、ブログでCEO探しを公開してしまうあたりは確かに彼の2.0的本領発揮ということなのかもしれません。

socialtext_ceo.png


TechCrunch Japanese アーカイブ » SocialText、新CEO募集中

「Palo AltoのWikiスタートアップSocialTextが新しいCEOを探している。ファウンダーで現CEOのRoss Mayfieldが、今日(米国時間7/19)個人ブログに書いた記事によると、会社を「一段高いレベルに上げる」ためのニューリーダーを探しているとのこと。」

Pageflakesが大幅なアップデートを実施

pageflakes_logo.png ちょっと紹介が遅くなりましたが、スタートページのPageflakesが大幅なアップデートを実施しました。

 一見して大きいのは右上のデザイン変更。
 こまごまとした設定メニューを右上の大きなボタンに統合し、ボタンを押すとこれまでのFlakeとよばれるウィジェットの追加画面やPagecastsの選択画面などが表示されます。

 さらに、Netvibes Universeに対抗してか、CNNや WashingtonPost、Newsweek Interactiveなどと提携して専用のPagecastsもデフォルトのラインアップに追加されています。

pageflakes_blizzard.png

 個人的にもPageflakesはデザインとウィジェットの使い勝手が気に入って使い続けているのですが、NetvibesiGoogleyourminisのようなライバルに比べると派手さはない印象もありますが、地味にいい感じの改善を続けているダークホース的位置づけのサービスのように思います。


TechCrunch Japanese アーカイブ » Pageflakes Blizzardリリースをローンチ

「ホームページのカスタマイズを手がけるスタートアップ企業Pageflakes は、「Blizzard(ブリザード)」と言う名前で一連の新機能を今朝(米国時間7/19)ローンチ。
新機能の中で特に注目に値するのは、ソーシャルネットワーキングとページテーマのカスタム化。」

2007年7月19日

KINGSOFTがセキュリティソフトを広告モデルで完全無料提供開始

kingsoft_press.jpg 本日、KINGSOFTさんの発表会に、ご招待いただいたので参加してきました。

 同じタイミングでKINGSOFTさん開発のOfficeソフトの新バージョンの発表もあったのですが。
 今回の発表の目玉はなんといっても、Kingsoft Internet Security free
 完全無料のセキュリティソフトの発表でしょう。

kingsoft5.png

 無料のセキュリティソフトというと、これまでもアンチウィルスにおいてはいろいろあったようですが、パーソナルファイヤーウォールやアンチスパムまで入ったフルバージョン、しかもパッケージ販売をしているメーカーでは聞いたことがありません。
 なにしろセキュリティソフトというと、有料のパッケージソフトの最後の聖域と言われていて、各メーカーにとってはまさにドル箱です。


 特に、Kingsoftは2005年に中国から日本に参入した際にも100万本の無償配布を行うなどしていましたが、2年間で現在の業界シェアは5%と第5位につけているそうで、第5位のメーカーが無料配布というのはなかなか強烈です。

 日本のコンシューマ向けセキュリティソフトで600億円の市場だそうですから、ここについに無料配布をするメーカーが出てきたというのは、業界にとってはパンドラの箱が開いたと言っても良い出来事なのでは無いでしょうか。


 さらに興味深いのが、今回の無料版が広告モデルで提供されるという点。
 アライアンスパートナーと提携してパートナー専用のバージョンを提供したり、登録情報に基づいたコンテンツマッチ広告を配信したりする模様。

kingsoft4.jpg

 パートナー専用のバージョンといえば、Lunascapeのようなブラウザがやっているモデルでしたが、たしかに日々使っているセキュリティソフトとは相性が良さそうです。

【ソフトウェアの画面にバナー広告等】
kingsoft1.png

【ポップアップ広告を表示】
kingsoft3.png

 これまで広告収入を原資にした有料サービスの無料化といえば、アクセス解析サービスのGoogle Analyticsの無料提供を始め、先日はFeed Burnerの有料プランの無料化等、Googleの十八番だったように思います。
 私もその昔、「Googleが次に破壊する市場はどこか」という記事で、アンチウィルスソフトもあげていて、セキュリティソフトもそのうちGoogleが無料サービスを始めるだろうと思っていたのですが、今回KINGSOFTがGoogleに先駆けて自ら無料提供に踏み切ったというのは凄いことだと思います。
(そういう意味では、広告配信パートナーにGoogleのライバルとなるYahoo!グループのOvertureが入っているのも注目ですね。)


 また、セキュリティソフトというと、当然ウェブサービスではなくクライアントソフトになるわけですが、クライアントソフトにも広告モデルが明確に入ってきたという意味でも興味深いところ。
 これまでの有料のクライアントソフト vs 無料のウェブサービスという図式ではなく、今後はこういった無料の広告モデルのクライアントソフトというバリエーションも増えていきそうな気がします。
 当面のターゲットとなるのは、オフィスソフトあたりでしょうか。

 もちろん、セキュリティソフトのシェア争いについては、利用者が無料化をもとに一気にKINGSOFTに乗り換えるかどうかは分かりませんし、当然、他のメーカーも黙っていないでしょう。
 ただ、業界の変化に追従するのではなく、自ら業界に変化をしかける姿勢は見習わないといけないのだろうなーと思います。


【KINGSOFTのウェブサイト】
kingsoft_free.png


【関連記事はこちら】
キングソフト、「Internet Security」の広告付き無料版を提供開始
完全無料の総合セキュリティソフト キングソフト、広告モデルで - ITmedia Biz.ID
キングソフト、広告表示で無料利用できる総合セキュリティソフトを提供:ニュース - CNET Japan

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